約 3,277,202 件
https://w.atwiki.jp/henroy/pages/436.html
魔法少女なのはシリーズの変身後データ 【バリアジャケット(なのは)】 【バリアジャケット(フェイト)】 【バリオジャケット(ユーノ)】 【バリアジャケット(スバル)】 【バリアジャケット(ティアナ)】 【聖王形態ヴィヴィオ】 【覇王形態アインハルト】 「魔法少女リリカルなのは」シリーズの作品群では、魔力を消費して戦う変身者たちは「魔導師」または「魔法使い」と呼ばれる。 その他の魔法少女とは異なり、魔法そのものが一つの超科学現象として描かれている。専門の研究家や魔法流派の存在があったり、最適な魔法使用をサポートする武器うや防具の開発などが行われており、端的にいえば異世界の科学という言い方が適切かもしれない。 魔法と言ってもそれには多数の種別が存在し、その効果は攻撃から治療、拘束、移動と多種多様である。各魔導師ごとにそれぞれ別の得意分野がある事も。 また、「ミッドチルダ式」と「ベルカ式」の二種類の体系が存在しており、変身ロワでは主にミッドチルダ式の魔導師が参加しているが、スバルなどは近代ベルカ式の魔導師。 魔導師たちはデバイスと呼ばれるアイテムを所持しており、それによってバリアジャケットを展開する。 しかし、一応普段から魔法を使う事ができるため、デバイスはあくまで補助、バリアジャケットはあくまで防護服という意味合いが強い。 バリアジャケット 「魔力」によって構成される一種の防護服(衣服で覆われていない部分も防御フィールドを生成している)。これも一種の魔法であり、大気や温度等の劣悪な環境だけでなく、「魔法」や物理的な衝撃などからも着用者を保護する。 魔力でできているため、使用中は常に使用者の魔力を消費している。 バリアジャケット(なのは) 本編での主な変身者は高町なのは。 レイジングハート・エクセリオンによって変身する事ができる。 一期時点では「レイジングハート・セットアップ!」、「風は空に、星は天に、輝く光はこの腕に、不屈の心はこの胸に! レイジングハート、セットアップ!」などの起動呪文とともに変身していたが、これらの掛け声は殆どなくなった。 下記の技は、まだレイジングハート・エクセリオンがエクセリオンでない頃の技も含む。 ディバインバスター(Divine Buster) 直射砲撃魔法。膨大な魔力を敵に叩き付ける為、相手の魔力を抉るほどの威力を持っている。しかし威力に比例してチャージに時間がかかるため、隙が多いのが難点。 ディバインバスター・フルパワー(Divine Buster Full Power) 広域直射型砲撃魔法。魔力消費は増えるが、威力を落とさずに攻撃範囲を広げる事ができる。 ディバインバスター・フルバースト(Divine Buster Full Burst) 反応炸裂型砲撃魔法。拡散するディバインバスター。小説版で使用。 ディバインバスター・エクステンション(Divine Buster Extension) ディバインバスターの最大射程の延長版。レイジングハートが改良され、カートリッジシステムを搭載した後に使用可能になった。消費カートリッジは2発。 ショートバスター(Short Buster) 威力・射程を犠牲に、チャージ時間の短縮を目的とした砲撃魔法。『StrikerS』で登場した技だが、応用技なので使える可能性も。 ディバインシューター(Divine Shooter) 射撃魔法。自在にコントロールする事ができる魔力弾。移動しながら撃つ事や、別の魔法を使いながら発動する事もできる。基本的に5はつしか発動していない。生身でも使用しているが、この場合は魔力消費も激しく、1発しか出していなかった。 ディバインシューター・フルパワー(Divine Shooter Full Power) 魔力消費が激しい代わりに8発の魔力弾を撃てるようになったディバインシューター。 アクセルシューター(Accel Shooter) 誘導制御系射撃魔法で、カートリッジシステムにより強化されたディバインシューター。誘導力・威力・貫通力はディバインシューターを上回り、弾数も10発以上発動できるが、一方で制御時の移動が不可能になっている。 エクセリオンバスター(Excellion Buster) スターライトブレイカーに並ぶ大威力の砲撃魔法。エクセリオンモードと呼ばれる最大魔力モード時に使用できる。 エクセリオンバスターA.C.S.(Excellion Buster Accelerate Charge System) エクセリオンモードのレイジングハート先端部に「砲口」の機能を備える高密度魔力刃「ストライクフレーム」を展開した後、これを槍の穂先に見立ててなのは自身がフルパワーで突撃。相手の防御結界に突き立て、大推力に任せてねじ込み、ストライクフレーム先端が相手の防御結界の「内側」に浸入したならばエクセリオンバスターをチャージ・発砲、炸裂させる捨身の荒業。 スターライトブレイカー(Starlight Breaker) なのは本人(+カートリッジ)の魔力に加えて、なのは個人の希少スキル「魔力収束」をもって戦場に漂う残留魔力(場合によってはをも呼び集めて特大の一撃を放つ集束砲撃魔法。絶大な威力に加え、戦場に漂う残留魔力を利用するため、なのは自身の魔力が6パーセントでも残っていれば発砲できる反面、なのはの魔力、体力、気力の全てを使い尽くす程に消耗してしまう上にチャージ時間を長々と取ってしまうため、「最後の一撃」としてしか使用されていない。肉体に対する負担もさることながら、デバイスそのものにもダメージを残す場合も見られる。 スターライトブレイカー+(Starlight Breaker Plus) チャージ時間を延ばし、威力を大幅にアップさせたスターライトブレイカー。 スターライトブレイカーex(Starlight Breaker ex) スターライトブレイカーの一種。魔力集積に加えて、マガジン内の全カートリッジも消費するため、スターライトブレイカー+のチャージ時間より半分ほどで発射可能。使用後、なのはは一定時間魔法使用不可、レイジングハートはメンテナンスが必要になるなど、使用後は戦闘継続がほぼできなくなる最後の技。 プロテクション(Protection) 防御魔法。触れたものに反応し、対象を弾き飛ばす性質を持った防御バリアを発生させる。物理攻撃の耐性が強い。 バリアジャケット(フェイト) 本編での主な変身者はフェイト・テスタロッサ。 バリアジャケット(ユーノ) 本編での主な変身者はユーノ・スクライア。 バリアジャケット(スバル) 本編での主な変身者はスバル・ナカジマ。 バリアジャケット(ティアナ) 本編での主な変身者はティアナ・ランスター。 聖王形態ヴィヴィオ 本編での主な変身者は高町ヴィヴィオ。 覇王形態アインハルト 本編での主な変身者はアインハルト・ストラトス。 参考資料(一部引用元) wikipedia、NanohaWiki
https://w.atwiki.jp/tmnanoha/pages/439.html
#1 新暦96年某所――― 足元の感触を確かめるように踵を鳴らす、 久しぶりの転送でつい不安になってしまったが、無事到着したようだ 「あのな、ヴィヴィオたちが心配なのは分かるけど、 毎度毎度お前が何処か行くたびに呼び出されるあたしの身にもなれっての」 暇じゃねぇんだよ、とお決まりの文句を続ける相方をなだめながら洞窟の奥へ進んでいく、 もう十では足りぬ年月を経たと言うのに変わらぬこのやり取りに笑みを浮かべながら、 顔なじみの調査班と挨拶を交わしつつ、漸く開けた場所に出た 「なのはさん!」 こちらに気づいて開けた場所の真ん中で“それ”を見上げていた一人が振り返る その声で気づいたのか、一人、また一人と周囲に居た者たちが集まってきた 「なんだよ皆雁首揃えやがって、 同窓会かってーの」 「まぁまぁ、ヴィータちゃん、いいじゃない」 ヴィータのいうとおり、元六課フォワード部隊全員が揃っていた、 なのは同様第一線を退いたものも中にはいるが、全員決して暇を持て余す立場でもない 「通信の目処が立ちそうだって聞いたけど、どう?」 「うん、いまユーノとシェリーが頑張ってるところ」 フェイトに促されて“それ”のところまで行く、 稼動状態ではないのか魔力反応らしきものは無い 「あれ?」 「どうしたんですか、スバルさん?」 “それ” ―――ロストロギア『カレイドスコープ』の本体を間近に見て、 首を傾げるスバルにエリオが声をかけた 「うん、あの子達と一緒に十二個の端末が落ちたんだよね?」 「そのはずですけど―――あれ?」 首を傾げながらスバルの見ている祭壇―――端末の収められていた場所を見ると 「そう、二十一個全部あるんだよね」 「ユーノ君、どういうこと?」 祭壇の手前に立つ、四十になろうかと言うのに未だに貫禄の付かない優男に問う 以前、一度髭を生やしてみたものの身内全員に爆笑されてやめた過去があるのだが、 そのあたりは余談だろう 「推論の域を出ないけど、 このロストロギアは平行世界同士で自分自身を補完しているんじゃないかな」 もちろん伝え聞くとおりの性能があればだが 並行世界Aで起きたトラブルに対し、起きていない並行世界Bの情報を上書きすることで 無かったことにする、と言うわけである 「それだと理論上壊せない訳ですよね?」 「うん、移設も難しいだろうから、 コレを封印するにしてもどうしたものだろうね」 ロストロギア指定されるものは使い方次第によっては極めて危険な代物ばかりであるが、 このような辺境の無人世界に観測員以外の人員を配置し続けるのもあまりメリットが無い 果たしてどうしたものか 「まぁその辺はお偉方の判断次第だろ、 それで、本題はどうなんだよ?」 難しい話に面倒になったのかヴィータが話を戻す、 これで最前線では部隊指揮官だったりするので不思議である 「大体できたよ、後は試してみるだけだね、 『カレイドスコープ』を中継して普通の次元通信の要領でデバイスに送れるはずだから」 だれかやってみる? と手元にコンソールを呼び出しながら問う 「どうしようか?」 「なのはさんどうですか、ヴィヴィオ達心配でしょ?」 それを言うならスバルもだけどねと言いながら、 特に反対意見も無い様なので頷いてユーノに指示を出す 「さて、それじゃ始めるよ」 キーを叩くユーノにあわせカレイドスコープに薄い明かりがともる、 さて、繋がるかなと思いながらなのはは空間モニターを開き呼びかけた #2 新暦78年――― 聖王医療院 「あ―――」 目を開けて最初に飛び込んできたのは、 泣きそうな顔で自分の手を握るフェイトの姿だった 「フェイトさん……」 「よかった…… ずっとうなされてたから心配したんだよ?」 酷く寝疲れをしているが、魘される様な夢を見ただろうか? 内容が思い出せないが、夢の内容を常にはっきり覚えている人間は居ない、 大方、軟禁されていた頃の夢でも見たのだろう 「皆に伝えてくるね、 あ、何か食べるもの持ってきた方がいいかな?」 勇んで席を立つフェイトに苦笑する、 空腹なのは事実だが、やはりフェイトから見ればまだまだ子供の域を出ないのだろうか 「いい女じゃねぇか」 病室の窓から聞こえた声にそちらを向くと、 窓枠に人がぶら下がっていた 「何でそんなところに居るんですか?」 「なに、やれ検査だなんだと面倒なんでばっくれたところでな、 で、通りがかったら逢瀬の最中だったんで」 空気を読んで窓の外で見てた、と窓枠に腰掛けて言う男 一般論として、人それをデバガメという…… 「そりゃ日ごろからあんな女の世話になってりゃ肉付き薄い女に興味もわかねぇか それで、坊主―――もうやったのか?」 「んな……なななな」 「何を」と男の言葉に返しかけ、その内容を直感的に察して、 エリオは耳まで真っ赤になって言葉に詰まった 「なんだよ勿体ねぇな―――それともあれか、 他に囲う女が……」 「プラズマザンバー!!」 轟音立てて振りぬかれた雷光の剣から身をかわす、 病室がずいぶん風通しがよくなった気がするが気にしてはいけない 「子供に! 何を!! 吹き込んで!!! いるんですか!!!! 貴方は!!!!!」 いつの間に戻ってきたのか、肩を震わせて叫ぶフェイト 「ネンネじゃあるまいしそんな目くじら立てるもんじゃねぇだろ、 それとも―――その歳で“まだ”なのか?」 もしくはそっちの趣味かなどといぶかしむ男、 実際にそういう噂が立っているのは間違いではないのだが 「ここにいたのかランサー」 その時、 この状況に対し、どこから突っ込めばいいのかと言った表情でアルトリアが顔を出した 「フェイト、食事はこの荷車で良かったのでしょうか? 一人分にしては些か多すぎる気がするのですが」 「あ、うん」 運んで来たカートの積荷(食べ物)に頷く、 状況を無視したかのようなアルトリアの態度だが、 どうやらフェイトに冷や水を浴びせる効果はあったらしい この男―――ランサーとフェイトの相性はあまり良くない 粗野と几帳面と言う性格面の齟齬は言うに及ばず、 こうした下世話なやり取りとなるとフェイトは些か潔癖過ぎる 「では荷車はこの辺に置きます、 ―――待てランサー、どこへ行く」 「もともと声をかけたのはついでの寄り道なんでな、 うるさいのが来る前にふけさせて貰うぜ」 言うなり窓枠に手をかけて出て行くランサー、 サーヴァント最速の名は伊達ではないのかあっという間に見えなくなる 「逃げられましたか」 間一髪で出遅れた形でシスターシャッハが病室に現れた こちらの方は既に石化の影響は無いらしく、 取り立てて怪我も無い為いつも通りの法衣姿である 「追います、シスターは下を あの英雄は生き延びることに関しては最優と言って良い、 森の中でサバイバルとなれば恐らく並みの騎士では歯が立たないでしょう」 医療院の敷地の外はそれなりに木々なども生い茂り、自然豊かな山並みもある そんなところに逃げ込まれれば並みの魔導師では見つけることすら困難である それ故に、逆に下に飛び降りたのではなく建物の上に登っている可能性もある 「手伝った方が良いのかな?」 「いえ、それには及びません、 ランサーにしてもここに現れたのは彼なりにエリオを認めた故でしょう、 あるいは此処に戻ってくる可能性も否定できません」 その時は任せます、と言うと、 こちらも窓枠に足をかけ、一蹴りで飛び上がる、 数度とかからず屋上へ消えていくその速さは一陣の風のようであった 「あぁいう男の人にはなっちゃ駄目だからね、エリオ」 みなが立ち去り、食事の用意をしながらのフェイトの言葉に エリオは苦笑いしながら、はいと頷いた どちらかと言うとヴァイスに近い性格なので 自分には到底真似できないだろうというのもあるが、 ―――槍技に関しては教えを請いたいほどなのだが、きっと反対するんだろうなぁ などと思いながら、少年は箸を手に取った #3 ミッドチルダ地上本部八神はやて二等陸佐執務室 「はい、どうぞ」 ノックの音にはやては作業の手も止めずにそう言った 「失礼します、 シグナム二等空尉、スバル・ナカジマ防災士長両名、 本日より現場に復帰いたします」 ならんで入るなりびしりと隙無く敬礼する二人に頷く、 二人とも重症では済まない傷であったはずだが、突貫工事で治してきてくれた様だ 正直に言って本来なら当面休ませてやりたいところなのだが、 現実問題として人手が足りないのでそういうわけにも行かない 「早速で悪いけど、こっちが今現在分かってる分の資料になってる、 それと、近日中に地球に出張してもらうかも知れへんから二人もそのつもりでな」 「はい」 「了解です」 二人が資料を受け取った所で誰かが入ってきた、 「シグナムさん、スバルさん、 おかえりなさーい!」 「ただいま、ヴィヴィオ久しぶり……って、 増えてる?!」 見覚えの在る金髪とオッドアイの―――二人組に面食らい、 目を丸くして、スバルはとりあえず大きい方のヴィヴィオの頬を引っ張った 「ひひゃい、ひひゃい~!」 「変身魔法とかじゃないみたいだけど、どうなってんの?」 機人モードのセンサーまで使ってひとしきり確認し、 とりあえず変装の類でないと理解して、スバルは改めて問いかけた 「なんだ、お前は聞いてなかったのか?」 「目を覚ましてすぐ調整やって、荷物整理したらこっちに直行でしたから、 詳しいことは何も」 移動中は寝てましたし、と言うスバルにシグナムはそうだったなと頭を掻いた 「まぁなんと言うか、 ―――ちょっと違う未来から来たヴィヴィオなんよその子、 あと一緒にヴァイス君とスバルの子供いうんも来てる」 「私の子供、ですか?」 それは、会ってみたいような怖いような、とスバルが興味深げに呟く、 実際問題としてそもそも真っ当な生殖、出産が可能なのか不安なのが怖い理由である 「みんな向こうで待ってるんだよ」 「そうだな、面倒なところは私と主はやてで片付けておく、 お前は先にみなに顔を見せて来い」 シグナムにそう言われ、ヴィヴィオ(×2)に連れられて休憩室に向かう、 途中、大雑把に二人に説明を受けたがいま一つ駆け足過ぎて理解できなかった で――― 「あの子が、そう?」 休憩室のベンチに座りボーっとしている少女を指しての問いに皆が頷く、 ヴァイスの子供だという青年の話によれば普段はもう少し明るい子であるらしい 「機人モードの制御とか、 いろいろこっち来る前から思いつめてるとこがあったからなぁ」 心配なんだけど、どうしよう? と言うヴィヴィオ(大)に対し、 大丈夫任せてと、胸を張って答えるスバル まったく持って根拠の無い自信であるのだが 「ほんとに大丈夫、あんた?」 「大丈夫だよティア、平気ヘイキ」 一度なのはに目配せしてから、心配そうなティアナに向けて笑いかけ、 無警戒にひょいとスバルは少女の隣に腰を下ろした 「……お母さん―――」 「は~い、お母さんですよ」 隣の気配に気づいてようやく首を巡らせた少女に対し、暢気にそう答える 「怪我は―――いいの?」 「大丈夫だよ そっちこそ手、大丈夫?」 振動破砕の過負荷は並ではない、 骨格系が一撃で全損などということもありうるのである それをよく知るだけにスバルの心配は少女の体のほうだった 「平気だよ、そんなの……」 いま一つ会話のリズムが悪い、かと言って拒絶している訳でもない なんと言うか――― 「何か、不安?」 「ふぇ?」 成長に実感が無かったり、能力が制御できなかったりする状況で、 不安でないはずが無いだろうと思いながらも聞いてみる、 返答は無いがなんとなく当たりかなとスバルは思った 「いいんじゃないかな別に、 ヴィヴィオも、アルバート君も、別にそれで怒ったりしないでしょ?」 「そうだけど……」 「苦しかったり、悲しかったり、悩んでたりする時に傍に居て支えてくれて、 嬉しかったり、楽しかったりするときに一緒に喜んでくれる ずっと、そうしてくれる人達なら、迷惑掛けても言いと思うよ いつかその人が苦しかったり、悲しかったり、悩んでたりする時に傍に居て支えてあげて、 嬉しかったり、楽しかったりするときに一緒に喜んであげられれば」 それが友達で、家族で仲間ってことだよと締めくくる 別に捻ったところの無い唯ありきたりの常套句だがそれゆえに真実だとも言える 「なんか、綺麗に纏めたような、単に他力本願な様な……」 「別にどうでもいいだろ、お前の頭で考えて答えが出るわけでもあるまいし」 「ひどいカズ君、なんか私馬鹿みたいじゃない」 「馬鹿みたいって、 ―――そもそも頭よくないだろお前」 む~と唸ってそっぽを向く、 その様に誰かが笑い出し、気が付くとその場に居た全員が笑っていた 「ふむ、なにやら知らんが纏まった様で何よりだな」 「そうですね」 なのはも彼らの様子に笑みを浮かべながらライダーの言葉に頷く、 何だか士気が上がってきた気がするのは気のせいではなかろう、それは良いことだ 「なんでアルバート・グランセニックなのに“カズ君”?」 スバルの問いにアルバートが目をそらす、 その問いは彼が此処に来てから幾度と無く繰り返され、 ヴィヴィオ(小)も躍起になっている謎であるのだが 本人が黙秘を続けるため分からないままである 追求しようとスバルが身を乗り出しかけたその時だった 「アル、デバイスに通信が入ってるよ?」 ヴィヴィオの言う通り、 テーブルに置かれた待機状態のアルバートのデバイスに小型の空間モニターが開き、 着信を告げている 「発信者は―――あれ? レイジングハートになってる」 当の本人、レイジングハートとそのマスターは目の前に居るのだから そんな通信をする必要性はまるで無い、つまり――― “The communication from the other party ties.” 「まてRヴァリスタ―――なんかやな予感がする」 マスターの指示を豪快に無視してデバイスが通信を接続する 当人(機?)いわく“It is a most immediate priority”.との事で、 マスターよりも上位の命令によるものであるらしい 「18年後の私か、 どんな人になってるんだろ?」 接続に時間がかかるらしいRヴァリスタの映すモニターのノイズに目を向けながら、 期待と不安を乗せた言葉をなのはが口に出す 一応一つの可能性に過ぎないためそう“成る”とは限らないが、 皆思いは同じらしく、固唾を呑んで見守っている そして、 “The communication ties.” Rヴァリスタが報告し、モニターに一人の人物が浮かび上がった
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/3632.html
9:恐怖! 百合ショッカー四天王編 各々のバイクへ乗ったまま百合ショッカー本部内へ突入したディケイド達。そして内部の通路を通り奥へ奥へと爆走する。 「外から見るより随分と広いんだなここ。」 クウガはトライチェイサー2000を運転しながらも周囲を見渡しそう呟いていた。百合ショッカー本部の内部通路は 外から見える建物の大きさ以上に長かった。恐らく外から見える建物はただ魅せる為の演出で内部は地下に広大な基地が 建造されていると推測された。 そして長い通路を通り、通路の先にあった大きな部屋に出た。その向かい側には次へ進む通路の入り口らしき物が 見えたのだったが、それを遮る様に何者かが立ち塞がっていた。 「僕はシャドームーン様直々のご指名によりゴルゴム本隊からやって来たフェレット怪人だキュー。」 「フェレット怪人!?」 ゴルゴム怪人の名称は、一般的にベースとなった生物の名称の後に怪人と付く形を取る。(例:クモ怪人・ヒョウ怪人) そして彼はフェレットをベースとしたフェレット怪人だったのである。その姿は元になったフェレット同様に 可愛らしい様にも思えたが、シャドームーン直々に指名されて来たと言うだけにかなりの戦闘力を持つ事が予想された。 「お前達の中にもフェレットがいるらしいじゃないかキュー! そいつを今すぐに出せキュー! 僕が相手になってやるキュー!」 フェレット怪人が言うフェレットとはすなわちユーノの事。それもディケイドの力によって巨大フェレットに ファイナルフォームライドした状態を指しているのだろう。しかし、今のユーノはクロノと共に仮面ライダーWになっていたのだった。 「こっちも色々あって君の要求には応えられないけど…。」 「代わりに僕達が相手に立ってやろう。」 「ユーノ君! クロノ君!」 ここでユノクロWがハードボイルダーから降りて前に出た。これにはなのはも驚いていたのだが それを追う様に同じく前に出ようとしていたなのはをユノクロWは止めていた。 「僕達が奴を食い止めている間に先に進むんだ。」 「で…でも…。」 「でもじゃない! こんな所でグズグズはしていられないのは分かってるでしょ!?」 「!」 ユノクロWを心配して躊躇するなのはに対し、ユノクロWの内のユーノの部分が思わず怒鳴っていた。 彼の言う通り今はフェレット怪人だけに構っている暇は無い。故にユノクロWは自分がフェレット怪人を 食い止めている間になのは達に百合ショッカーの本隊を倒して欲しかったのである。 「行くんだ! 僕達がコイツを食い止めている間に行くんだー!!」 「う…うん…。」 「行くぞなのは! 今度はこっちに乗れ!」 単身フェレット怪人に突撃し、正面から組み合っていたユノクロW。その隙になのははディケイドに手を引っ張られる形で マシンディケイダーの後部座席に乗り込み、ディケイド達はさらに先へ進んで行った。 「お前なんかがこの僕に勝てるのかキュー!?」 「勝てると思うから挑むんじゃない! お前の相手には僕達じゃないとダメだからやるんだ! 行くぞぉ!」 ユノクロWとフェレット怪人の戦いが今始まった。 マシンディケイダーに乗ったディケイドとなのは、トライチェイサー2000に乗るクウガ、バトルホッパーに乗る BLACKと朱里ちゃんはさらに通路を突き進んでいたが、ここで再び広い部屋に出た。そして、やはりそこにも何者かの姿があった。 「な…何だコイツ…。」 その部屋にいた何者か…それは巨大なウサギだった。しかし、ウサギを元にした怪人…と言うわけでも無く、 むしろウサギのぬいぐるみを巨大化させた様な代物だったのである。 「まさか…クリス!」 なのはは思わず叫んでいた。クリス…正式名称・セイクリッドハート。なのはが義娘であるヴィヴィオの為に用意した ウサギのぬいぐるみ型デバイスである。しかし、本来のクリスは子供の掌の上に乗る程度の大きさしかない。 だが今目の前にいたクリスはのべ三メートルの巨体であったのだ。 「でもどうしてこんな大きさに…。」 「恐らく百合ショッカーによって強化改造でもされたんだろうな。」 まあ現状ではそう考える他は無いだろう。百合ショッカーの科学力ならばクリスを巨大化させつつ自らの尖兵として 扱う等造作な事では無い。 ここは通さんと言わんばかりに一歩一歩歩み寄って来る巨大クリス。その可愛らしい外見からは想像も出来ないシュールさと迫力。 だが、ここでクウガが前に出ていたのだった。 「ユウスケ?」 「ここは俺の出番だ。後は俺に任せて士達は先へ進め。」 クウガは単身巨大クリスに挑むつもりらしかった。流石のクウガも分が悪い戦いになると思われるが、だからと言って 巨大クリスだけに構っている事は出来なかった。 「分かった…後は頼んだぞ。」 「ああ! 俺も一刻も早くアイツを倒して後を追う。」 巨大クリスに挑むクウガを残し、ディケイド達はさらに進んだ。しかし、巨大クリスの存在がなのはに新たな心配事を作っていた。 「まさかクリスまで…と言う事はヴィヴィオも何処かに…。」 クリスが百合ショッカーによって改造され敵に回った。それはクリスの持ち主であるヴィヴィオも何処かに囚われている事を連想させた。 ヴィヴィオの事を思うとなのはは気が気では無かった。 ディケイド達が先へ進んだ後、クウガは巨大クリスに対し構えていた。 「さあ行くぞ!!」 クウガは巨大クリスへ挑みかかり、ここでも戦闘が始まった。 マシンディケイダーに乗ったディケイドとなのは、バトルホッパーに乗ったBLACKと朱里ちゃんはさらに通路を進む。 そして例によってまた広い部屋に出たのだった。 「また誰かいるよ。」 「今度は誰だ?」 「あれは…。」 「はわわわわ…。」 部屋の中にはまたも行く手を遮る刺客と思しき者の姿があった。しかし、それはいわゆる『怪人』の類では無かった。 闇の様に漆黒のドレスを見に纏い、左側の背中に悪魔のごとき翼を生やした黒髪の美女。その瞳は刃の様に鋭く、 そのまま突き刺してしまわんばかりの勢いでディケイドを睨んでいた。 「久しぶりだな…破壊者…。」 「お前は…ダークプリキュアか…。」 ダークプリキュア。かつてディケイドが旅したプリキュア世界の一つ、『ハートキャッチの世界』において、 世界を砂漠化させようとしていた砂漠の使徒によって作られた人造プリキュアとでも言うべき存在。 先にいたスナッキーもそうだが、何故彼女が百合ショッカーに所属していると言うのか… 「まさかお前まで百合ショッカーにいたとはな。」 「こっちもまたお前と出会う事になるとは思わなかった。」 「知り合いなの?」 ディケイドとダークプリキュアの会話から察するに、双方は既に互いを知り合っている様だった。 「ああ…。俺がハートキャッチの世界に行った時、成り行き上とは言えそこでプリキュアと砂漠の使徒の戦いに介入しちまったからな。」 「そうだ! 貴様の邪魔が無ければ私はキュアムーンライトを倒す事が出来たと言うのに…。そして砂漠の使徒も崩壊し… 私は死にそびれた敗残兵として虚空を彷徨っていた所をシャドームーンに拾われ、後はこの百合ショッカーなる得体の知れない連中の 一員として戦わざる得なくなった。この屈辱……貴様に分かるかぁ!?」 「色々説明ありがとうな。」 「くっ…貴様…。」 詳しい事は不明だが、彼女の言葉からするととにかくディケイドとダークプリキュアの間にはただならぬ因縁があった様だ。 「もうこうなってしまった以上私は今更キュアムーンライトに再び挑もうとは思わない。だが…貴様は許さん!! はぁ!!」 ダークプリキュアは猛烈な勢いでディケイド目掛け跳びかかって来た。が、そのディケイドを狙っていた拳を掌で 受け止めていたのは何とBLACKだった。 「光太郎!?」 「ここは俺に任せて先に進むんだ!」 BLACKはダークプリキュアの相手を引き受け、その内にディケイドとなのはを先に進ませるつもりだった。 「邪魔をするなぁ! 貴様には用は無い! 私の狙いはあの破壊者だけだぁ!」 「そうはいかん!」 最初からディケイドしか眼中に無いと言わんばかりのダークプリキュアはBLACKを突破してディケイドへ 向かおうとしていたが、BLACKは身体を張って遮っていた。 「何をしている!? 今の内に進むんだ!」 「ああ!」 「光太郎さん頑張ってください。」 ディケイドとなのはは再びマシンディケイダーに乗り込み、先へ進んだ。BLACKはそれを見送った後、 さらにバトルホッパーに目を向けていた。 「バトルホッパー、その子を守ってやるんだ。」 「はわわわわわ…。」 バトルホッパーには未だ朱里ちゃんが乗っている。ディエンドの三国ライドによって呼び出された存在とは言え 少女が戦いに巻き込まれて大怪我をしてしまう様を見るのは辛い。それ故にBLACKは自分がダークプリキュアの相手を している間、バトルホッパーに朱里ちゃんの護衛を任せるのだった。 「こうなったら仕方が無い…。まず貴様を倒してから破壊者の後を追わせてもらう!!」 「来い!!」 こうしてBLACKとダークプリキュアの戦いが始まった。 沢山いた仲間もついにディケイドとなのはの二人きりになってしまった。こうなってしまうと流石に心細い物があった。 「これ以上何か出て来たらたまらんな。」 「あ、次が見えて来たよ。」 なのはの言う通りだった。長い通路も終え、再び広い部屋に出た。 「ここが終点の様だな。」 ディケイドの言う通りだった。その部屋で行き止まり。それを証明する様に、部屋の奥には首領の椅子に座る フェイト=T=ハラオウンと、その側近として君臨していたシャドームーンの姿があったからだ。 「フェイトちゃん!」 「ついにここまで来たな…。」 思わずフェイトの所へ駆け寄ろうとしたなのはだったが、シャドームーンに立ち塞がれ思わず止まっていた。 そしてなのはを下げつつディケイドが前に出る。 「月影ぇ~! お前も百合厨だったとは堕ちる所まで堕ちたな~!」 「如何にも。創世王として世界を…全てを支配する為ならば私は百合厨にでも何にでもなってやる……と言いたい所だがな…。」 「?」 「正直の所、私は百合厨どもの言うなのフェイに関してはどうでも良いのだ。しかし、なのフェイの百合に多くの人々が 支持している事実は見逃す事は出来ん。考えても見ろ。愚民どもが好むと言う民主主義とやらで考えても、数多くの賛成者、 支持者のいる百合こそが正義となり、逆にそれに反対しようとする者は悪とされる。現に筆者の奴はその為に一方的に悪とされ 正義の徒を気取った百合厨どもの総攻撃を受けてまさに満身創痍の状態にあるでは無いか。これが意味する事… それは我々百合ショッカーこそが世界を支配するに相応しい正義であり、それを破壊しようとするディケイド…貴様が悪なのだ。 故にそこにいる高町なのはと私の後にいるフェイト=T=ハラオウンには精々私の世界支配の為の人形として利用させてもらおうか。」 シャドームーンは百合ショッカーに与してはいても、百合そのものを好んでいるわけでは無かった。 あくまでも己が世界を、全てを支配する為に利用価値があるからそれを利用していると言う、手段でしか無かったのである。 力と恐怖で支配するのでは無く、人々から支持を得ている物を利用する事で人々からの支持と賞賛を得て 逆に反対意見を一方的に悪にして反対し難くする。なんと言う恐ろしい計画であろうか。 そして、シャドームーンは己の世界支配の為に高町なのはへと手を伸ばそうとしていた。 「そうはさせん! コイツはレズビアンの真似事なんて嫌だってよ。」 「そうか…ならば世の中には嫌でもしなくてはならない事があると言う事を教えねばならんな。」 シャドームーンは己の持つ世紀王専用剣・サタンサーベルを抜いた。 「ついに最後の戦い…と言う所だな。気を抜くなよ!」 「うん!」 ディケイドはライドブッカー・ソードモードを、なのははレイジングハートを握り構えた。 「行くぞ!」 「来い!」 こうしてディケイド&なのはVSシャドームーンの戦いが幕を開けた。 時同じく、仮面ライダー1号・2号・V3は激闘の末に百合ショッカーライダー部隊を全滅させていた。 「ハァ…ハァ…後はお前だ…地獄大使…。」 「いや…今はガチ百合大使と名乗っているんだったかな…?」 地獄大使改めガチ百合大使の変身体・ユリユリンダに向けて構えるが、ユリユリンダは余裕の笑みを浮かべていた。 「ハッハッハッ! 良くぞやったと褒めてやろう。だが、随分と息が上がっているな。」 その通りだった。確かに百合ショッカーライダー部隊を全滅させた三人だったが、それ相応に疲弊し 体力も大きく消耗していたのだった。 「今の疲れきった貴様達等、倒すのは容易いわ!」 「そうは行くか!」 「この程度でヘバる程甘い鍛え方はしていない!」 疲れきった身体にムチを打ち、三人はユリユリンダに跳びかかる。しかし… 「本当にムチ打ってやるわぁ!」 「ぬあ!」 ユリユリンダはムチ状の腕を振り回し、トリプルライダーをまとめて弾き飛ばしてしまった。 三人も疲弊・消耗があるとは言え、物凄いパワーとスピードである。 「くそ…こうなったらこっちにも考えがある。」 「どうせ三人まとめてライダーキックと言うのだろう? そんな物弾き飛ばしてやる。」 ユリユリンダは正面から迎え撃ってやらんばかりに大きく胸を張る…が、次の瞬間1号・2号・V3は三方向に散開した。 「何!?」 「ライダァァァァ! トリプル!! キィィィィィック!!」 「ぬあ!?」 トリプルライダーの正面・左・右からの三方向同時ライダーキック。これではユリユリンダも どう迎撃して良いか分からず、真っ向からそのライダートリプルキックを受けてしまうのだった。 「うああぁぁぁぁ!!」 手足をバタ付かせながら大きく吹っ飛んで行くユリユリンダ。そして大地を砕かんばかりの勢いで地面に叩き付けられるのだった。 「偉大なる百合ショッカーに…百合バンザァァァァァァイ!!」 ユリユリンダは最後の力を振り絞った百合万歳と共に…大爆発を起こした。 「やったな。」 「おお。」 「後はディケイド達の頑張りを祈るのみだ。」 仮面ライダー1号・2号・V3は百合ショッカーアジトのある方向をじっと見つめていた。
https://w.atwiki.jp/wiki11_row/pages/269.html
リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル アニキャラ総合板のSSスレ「リリカルなのはクロスSSスレ」から派生したロワ企画。 概要 2008/02/21、元作品のはずのリリカルなのはキャラが少ないのではという議論になり、増員が決まった。 2008/04/02、一部参戦作品の元SSが削除される事になり、そのためリスタートの議論が行われる。 リスタート議論終了後は、参加作品・参加者の全てを見直し、リスタート後の企画が進行中。 諸事情により、途中からしたらば進行へと移行。 2011/02/15、最終回が投下され完結を迎えた。 台詞の中でのみ登場した人物を含めれば、無印~StSまでのみならず、 SOUND STAGE X、Force、ViVid、A's PORTABLE、更にはTHE MOVIE 1stと、 リリカルなのはの全媒体からキャラクターが登場したことになる。 特徴 参加者・主催者・支給品の全てが本スレのSSからの出展なのが特徴。 そのためSSに合わせて設定が変わっている例もあるが、把握は本スレのSSを読めばだいたい可能。 また本スレのSS職人が参加しているので、ある程度の投下ペースも保てている。 なおクロス元が多種多様なので、参戦作品のジャンルが非常にカオスである。 全体的には、リリカルなのはの名に恥じない熱い戦いが多くの割合を占めている。 総じてマーダーのキャラが濃く、ある者は愛する人を生き返らせるために、ある者は復讐を果たすために、ある者は己の存在意義を貫き通すために、真っ向からぶつかり合っていく。 一方、リリカルなのはの主人公・なのはを筆頭とした対主催キャラは、それに反していまいち不甲斐ない者が多い。 また書き手諸氏が揃いも揃って自重知らずなのか、序盤から数多くのエリアが壊滅している。 主催者 プレシア・テスタロッサ@魔法少女リリカルなのは 参加者 10/10【魔法少女リリカルなのはStrikerS】 高町なのは(sts) / シャマル / ザフィーラ / スバル・ナカジマ / キャロ・ル・ルシエ ルーテシア・アルピーノ / ヴィヴィオ / クアットロ / チンク / ディエチ 4/4【魔法少女リリカルなのはA's】 高町なのは(A's) / フェイト・T・ハラオウン(A's) / シグナム / ヴィータ 5/5【リリカル遊戯王GX(遊戯王デュエルモンスターズGXとのクロス)】 ティアナ・ランスター / 遊城十代 / 早乙女レイ / 万丈目準 / 天上院明日香 4/4【NANOSING(HELLSINGとのクロス)】 アーカード / アレクサンド・アンデルセン インテグラル・ファルブルケ・ウィンゲーツ・ヘルシング / シェルビー・M・ペンウッド 4/4【コードギアス 反目のスバル(コードギアス 反逆のルルーシュとのクロス)】 ルルーシュ・ランペルージ / C.C. / カレン・シュタットフェルト / シャーリー・フェネット 4/4【魔法少女リリカルなのは マスカレード(平成仮面ライダーシリーズとのクロス)】 天道総司 / 相川始 / キング / 金居 3/3【仮面ライダーリリカル龍騎(仮面ライダー龍騎とのクロス)】 八神はやて(A's) / 浅倉威 / 神崎優衣 3/3【デジモン・ザ・リリカルS&F(デジタルモンスターシリーズとのクロス)】 エリオ・モンディアル / アグモン / ギルモン 3/3【リリカルTRIGUNA's(TRIGUNとのクロス)】 クロノ・ハラオウン / ヴァッシュ・ザ・スタンピード / ミリオンズ・ナイブズ 3/3【なの☆すた nanoha☆stars(らき☆すたとのクロス)】 泉こなた / 柊かがみ / 柊つかさ 2/2【なのは×終わクロ(終わりのクロニクルとのクロス)】 新庄・運切 / ブレンヒルト・シルト 2/2【リリカルなのはStrikerS 片翼の天使(ファイナルファンタジーⅦシリーズとのクロス)】 セフィロス / アンジール・ヒューレー 2/2【魔法妖怪リリカル殺生丸(犬夜叉とのクロス)】 ギンガ・ナカジマ / 殺生丸 2/2【L change the world after story(L change the worldとのクロス)】 ユーノ・スクライア / L 2/2【ARMSクロス『シルバー』(ARMSとのクロス)】 アレックス / キース・レッド 2/2【仮面ライダーカブト(劇場版仮面ライダーカブトとのクロス)】 フェイト・T・ハラオウン(sts) / 矢車想 1/1【ゲッターロボ昴(新ゲッターロボとのクロス)】 武蔵坊弁慶 1/1【魔法少女リリカルなのは 闇の王女(劇場版機動戦艦ナデシコとのクロス)】 ゼスト・グランガイツ 1/1【小話メドレー(クロス短編集。うち、ONE PIECEとのクロスネタより)】 エネル 1/1【ウルトラマンメビウス×魔法少女リリカルなのは(ウルトラマンメビウスとのクロス)】 ヒビノ・ミライ 1/1【魔法少女リリカルなのはFINAL WARS(ゴジラFINAL WARSとのクロス)】 八神はやて(sts) 60/60 外部リンク 支援サイト リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル@ウィキ リリカルなのはクロス作品バトルロワイアル専用したらば掲示板 スレッド リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルスレ リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルスレ2 リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルスレ3 リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルスレ4 リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルスレ5 リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルスレ6 リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルスレ7 リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルスレ8 リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルスレ9 リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルスレ10 リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルスレ11 リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルスレ12 リリカルなのはクロス作品バトルロワイアルスレ13
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/3306.html
マクロスなのは 第2話「襲撃」その1←この前の話 『マクロスなのは』第2話その2 (*) 30分後 アルトはガウォーク形態のVF-25を、超低空で飛行させながら郊外へと向かわせていた。 管理局の広報担当者曰く、 「例えあなた達の物でも、質量兵器を管理局本部ビルの前に置くのは体面もあり困ります。だから受け入れ先が見つかるまで、郊外の施設中隊のヘリ格納庫に移動してください」 との事であった。 また、今後VF-25は機体自体がシール(封印)されるか、武装が全て撤去されてしまうそうである。 「しかし、魔法の世界とはなぁ・・・・・・」 簡易的な検査によると、俺とランカにもクラスオーバーA相当のリンカーコアが存在することが確認されていて、この世界でも十分やっていけることがわかっていた。 (EXギアなしで空を飛べるのか・・・・・・) この青い空を風を切って飛ぶ自分の姿を想像して内心ほくそえんでいると、レーダーに映る多数の小さな機影を発見した。 そちらの方向をみると、人間ほどの大きさの全翼機、魚でいうエイのような形をした航空機がいた。数は60機ほど。それらは綺麗な編隊を組んで飛んでいた。 (管理局のゴースト(無人機)か?) そんなことを考えるうちにそれらは急降下し、レーザー様のものを撃ち始めた。 (なに・・・・・・?) 驚愕しつつもモニターで彼らの行方を追う。着弾地点はどうやら学校だ。どう見てもそこは軍事基地には見えないし、下で逃げ惑う子供は小学生程度にしか見えなかった。 そこでは警備の者が散発的な対空射撃を行っているが、当たらないのかそれらはびくともしない。 そのゴーストは後に『ガジェットⅡ型』と呼ばれる機体で、速い上にAMFとシールドを展開しているので全く歯が立たないのだ。 防衛側は徐々にそのレーザーに倒れていく。建物に当たってもなんともないところを見ると非殺傷設定のようだが、それは子供に当たれば後遺症を残すに十分だろう。なぜなら彼らはバリアジャケットと呼ばれる装甲服を着ていないからだ。その程度のことははやてやなのは達からこの世界のこととして説明されていた。 いますぐ反転して救援しに行きたい衝動にかられるが、はやて達から厳重に質量兵器(VF-25)の使用禁止命令を受けていたため、あと1歩を踏み出せずにいた。 その時、視点がそのある一点に止まった。運動場の端の小屋からみんなのいる校舎に逃げ込もうとしたのだろう。子供が1人、運動場の真ん中を走りながら横切っていた。 (バ、バカ野郎!小屋にいれば安全なのに!) もちろん思いは届かない。 また、更に悪い事に彼は転んでしまった。それに興味を持ったのか、数機のゴースト(ガジェット)達が子供へと向かい、撃ち始める。 そこに1人の警備員が校舎から駆けつけた。彼は全方位バリア(魔力障壁)を張って子供を庇う。 しかし、ゴースト達は執拗だった。何発も何発もレーザーを撃ち込む。それは無人機が行うのに殺意すら感じられる。 その猛攻は遂にバリアを破り、レーザーが子供に覆い被さった彼の身を焦がす。 その光景はかつてフロンティアを襲った第2形態のバジュラの大群が、そこを蹂躙する光景をまざまざと蘇らせた。それと同時に、恋人を守って宇宙に吸い出されていった親友であり戦友であった者の姿が、その警備員と重なった。 瞬間、彼の中で何かが切れた。 45度傾いていた左手のスラストレバー(エンジン出力調整レバー)をさらに倒して真横に。 するとガウォーク形態だったVF-25は即座にファイター形態に可変した。続いて空力特性を悪くする翼下のフォールドスピーカーをパージ、スラストレバーを押し出しA/B(アフターバーナー)を点火。後ろから蹴られたかのように一気に増速する。しかしその手はコックピット前面の多目的ディスプレイを操作し続け、全ての兵装のプロテクトを解除していく。 多目的ディスプレイに映る兵装モニターが緑色の〝SAFETY(セーフティ)〟の文字から赤い〝ARM(アクティブ)〟という文字に変化する。 そして現場への到着と同時にさっきの2人とゴーストの間をわざと飛び、フレア(赤外線誘導型ミサイル回避用の高熱源体)を数発撒き散らした。 すると、予想通り危険度の優先順位を再設定したゴースト達は、こちらを追ってきた。その数は総数の半分程度にすぎないが、2人が逃げ込むには十分な隙を与えたはずだ。バックミラーで2人の退避を横目で確認すると、一路、海を目指す。 (こんなとこに墜とせるかよ) 下は住宅地。ゴーストが墜ちたらその被害は計り知れない。また、VF-25の装備するFASTパックの追加武装であるマイクロミサイル型HMM(ハイ・マニューバ・ミサイル)は、対バジュラ用のMDE(マイクロ・ディメンション・イーター)弾頭を搭載している。 バジュラの反乱に備えて改良と生産の続くこの弾頭は1発、1発が超小型のブラックホール爆弾のようなものだ。そんなものが万が一外れて民家に当たったら・・・・・・と思うと背筋が寒くなる。 幸い海までは10キロなく、すぐに眼下は青く染まった。 「ここなら・・・・・・!」 呟くと、押し出していたスラストレバーをフルリバースして簡易ガウォーク形態(噴射ノズルのついた足を展開するだけで、腕を省略した形態)に可変して足を前に振り出し、強烈な逆噴射を行う。それによって、従来の戦闘機のエアブレーキとは比較にならない加速度で減速、さらにバックした。 対してVF-25を全力で追っていたゴースト達は当然そんな機構などなく、勢い余って通り過ぎていった。 その航跡を目で追いながらミサイルのスイッチに指をかけると、ゴースト達を流し見る。するとそれに連れてコンピューターが敵にマルチロックオンを掛けていった。そして数にして10強の敵をロックオンレティクルに収めたのを確認した。 「アタァークッ!!」 掛け声と同時に、VF-25のエア・インテーク(吸気口)上に装備されたミサイルランチャーの装甲カバーが〝ガパッ〟と開く。 それと同時に内部のHMMが飛翔していった。 音速を遥かに超える戦闘機やバジュラに対抗する為に作られたこのミサイルは、内蔵するAI(人工知能)によって回避行動をしつつ1機につき3発ずつ、着実に命中した。 炸裂と同時に30もの紫色の異空間が出現し、空間をえぐりとっていく・・・・・・ あっという間に10数機の友軍を失ったゴーストだが、学校からやってきた分隊との合流を果たすと再び向かってきた。 これにはさすがに焦った。 VF-25は単体としてミサイルを搭載していないが、ブースター以外パージしていなかったFASTパックの追加武装によって肩部に38発のマイクロミサイルを搭載している。こちらの圧倒的な力を見せて撤退に追い込もうと思って、その数の4分の3強にも上るミサイルを一斉に使う大盤振る舞いをしたのだが、相手は損害をまったく恐れていなかったようだ。 また、MDE弾頭はお世辞にも安全とは言い難い。大気圏内で空間を抉り取れば、そこにあった大気は当然消滅する。すると気流がめちゃくちゃになり飛行を妨害する。 炸裂と同時に放射される大量のフォールド波の奔流も人体に悪影響を及ぼさないという保障はない。 それらを勘案して残ったミサイルの斉射を見送ると、兵装をチェックする。 「ガンポッドとビーム機銃、あと格闘でしのぐしかないか・・・・・・」 VF-25は再加速して敵に対峙した。 (*) 5分後 残る敵の4分の1を撃破したが、ガンポッドの残弾はすずめの涙となっていた。 撃破した敵に比べて弾の消費が多いのは、ここが大気圏であるせいだった。普段無重力で、ほぼ真空である宇宙での戦闘に慣れているためその修正に多くの弾を割(さ)いてしまったのだ。 また、敵もこちらが完全無欠の質量兵器だとわかったのだろう。エネルギーを防御力に転換するアドバンスド・エネルギー転換装甲(ASWAG)にかかる負荷が先ほどから大きくなっていて、構造維持のキャパシティ確保を脅かしている。これは相手の攻撃が殺傷(物理破壊)設定になったという事だろう。 そして転換装甲にエネルギーを回したため、両エア・インテークの隣(バトロイド時は腰)に装備された2基の『マウラーROVー25改 25mm荷電粒子ビーム機銃』、2門の頭部対空レーザー砲『マウラーROVー127C 12.7mmビーム機銃』も打ち止めだ。 脚部の装甲兼用のコンフォーマルタンクに入った推進剤もこの戦闘機動を続けるには残り少ない。通常飛行なら無尽蔵に存在する空気を圧縮膨張させて推進剤にすれば十分だが、通常の推進剤を使えば推進力は空気に比べて約6割アップする。またVF-25の各所に装備された高機動スラスターを作動させるにも推進剤は必要だ。自らを数倍する敵にあたるには推進剤に頼る他に選択肢はない。 しかし、ガンポッドに残る弾同様、推進剤はほとんどなくなってしまっていた。 「おっと!」 敵の激突覚悟の特攻攻撃に、ファイター形態のまま可変ノズル基部に装備されたスラストリバーサを吹かして急減速。そのままバトロイドに可変して肩すかしを食らったゴーストに射角を調整すると、『ハワード GU-17V ガンポッド』を一斉射。装填されていた対バジュラ用58mmMDE弾で大穴を空けて撃墜した。 しかしその機動でほとんど空中に止まってしまったことにより、ゴースト達は集中砲火を浴びせようと反転してくる。だがそれを甘んじて受け入れるほど馬鹿ではない。 即座にガウォークへと可変していたVF-25はその場から滑るように急速に離れ、こちらの動きについて来れなかったらしい1機のゴーストをバトロイドに可変してマニュピレーターで鷲掴みにする。 そして真後ろからこちらを追尾してきた3機のゴーストに向き直ると、フリスビーのように投げてやった。 金属同士がぶつかり合う鈍い激突音。 3機は密集していたため即席フリスビーは見事ゴースト達の追尾を阻止していた。続いて止まったそれらをガンポッドで照準、スリーショットバースト(3点射。3発だけ連続で撃つ事)を行う。しかし58mmMDE弾の狭い炸裂範囲に4機全機を見事に巻き込んでこれを海の藻屑とした。 だがその戦果に満足することなくすぐにファイターへ可変し、位置を変えた。次の瞬間にはその場所を敵の集中砲火が覆った 周囲を警戒しつつガンポッドに残る残弾を確認。 (もう持たないな・・・・・・) さきほどのフリスビー戦法も拳やコンバットナイフを用いた肉弾戦も加速や制動の多いせいで推進剤を大量に消費する。かといってガンポッドは残り1秒ぐらい全力で斉射すれば無くなるほど弾が欠乏していた。 (残った推進剤を全部注ぎ込んで一気に戦線離脱するしかないか・・・・・・) と思い始めた時、陸の方から飛んでくるものがあった。目を凝らすと、人が音符のような杖を持ち、編隊を組んで空を飛んでいる。ようやく管理局の空戦魔導士のご登場らしい。 「ほんとに新・統合軍みたいに遅いやつらだ」 フロンティアのそれを思い出して呟く。そしてそれゆえに内心気が気でなかった。空戦魔導士部隊を擁する地上部隊は新・統合軍とは似た苦境であるという。そして統合軍はバジュラに手も足も出なかった。だからどうしても彼らが統合軍と重なって見えて、 「あいつらにゴーストが落とせるのか?」 と心配になった。 その結果はすぐ出た。 ゴーストに対して魔力ビーム(砲撃)による攻撃が行われるが、AMFによって出力を下げられ決定打にならない。そこで魔導士達は2人1組になって1機に同時に着弾させる事によって初めて撃墜することに成功した。なるほど、その技量はなかなかのものだ。しかし、いかんせん数が足りなかった。 速度もゴーストの方が速く、5~6機撃墜したあとその機動力で連携を崩され、逃げ惑うばかりになった。 「・・・・・・やっぱりか」 仕方なく虎の子のミサイル8発を、彼らの後退を援護するように全弾発射。必要なくなったミサイルランチャーをパージする。 この援護によって魔導士のほとんどが敵の追尾を逃れたが、1人だけ孤立してしまった魔導士の少女がいた。 彼女は他の魔導士のように飛ばず、足元に道を展開しつつその上を走るように移動する方法をとっていた。 また、敵を撃破するときも魔力弾や魔力ビームでなく、直接殴って撃破するという珍しい戦い方をしていた。それゆえ1人でも撃破率は高かったが、移動方法は効率が悪く、MDE弾頭の起こした気流の激変に煽られて逃げ遅れたらしい。 周囲は彼女を助けようと援護するが、彼女は周囲の敵の数に翻弄されて動けなかった。 (*) 彼女の名はスバル・ナカジマといい、今回の出撃は有志だった。なぜなら通常スクランブルするはずだった空戦魔導士達はさっきまで労働争議をやっていて、疲労のため使い物にならなかったからだ。 彼女は『ミッドチルダ防衛アカデミー』と呼ばれる管理局員を養成する学校の3年生である。 防衛アカデミーの推薦を獲得した彼女は、最後の実習地として『本局第1試験中隊』と仮称で呼ばれているはやての部隊を彼女の親友と共に志願していた。と言っても教官からは難しいかもしれない。期待しないでくれ。と言われていたが・・・・・・ まだ実績もない、難しいと言われる部隊であることに級友たちが敬遠する中、彼女がそこを強く志望した理由は簡単だった。それはガイドブックの教官の欄に、彼女の尊敬する「高町なのは」の名があったからだ。 (最後にもう1度、なのはさんに会いたかったなぁ・・・・・・) 時折ベルカ式魔力障壁を越えてくるレーザーに身体を焼かれる痛み。それは徐々に彼女の気力を奪っていき、観念しかけていた。 しかしその時、ノイズ混じりの念話が入った。 『(させるか!)』 どこだと思い発信源を辿ると、こちらを援護してくれていた質量兵器からだった。それは機関砲を乱射しながらこちらに突撃してくる。そして自分のすぐ隣を擦過していった。 よく見れば、質量兵器はその間にいた航空型魔導兵器を全て蹴散らしていて、そこにはぽっかりと切り開かれた道があった。 (チャンス!) 即座に自身の移動魔法『ウィングロード』を開けてもらったその包囲の穴に高速展開し、その上をインラインスケート型の簡易ストレージデバイスで駆け抜けていく。 しかし、そこに1機の航空型魔導兵器が体勢を立て直し、立ち塞がる。 (ここで止められてたまるか!!) カートリッジを2発ロード。その間もレーザーが身を焼いたが、かまわず最高速で走りながら篭手型のデバイスを着けた右腕を振りかぶる。 「一撃、必倒!ディバイィン、バスタァァーーーーー!!」 右腕から発射されたゼロ距離の魔力砲撃は、粗いながらも強靭な破壊力を見せ、シールドを貫通。それを粉砕した。 その後抜け出るまでの包囲の穴の保持は友軍と、いつの間にかロボットに変形した質量兵器がやってくれたらしい。 それ以上詳しい事は分からなかった。なぜなら抜け出すと同時にさっきとは違う念話が入ったからだ。 『(総員直ちに射軸上から退避してください)』 それは聞き覚えのある声だった。同時に出現したホロディスプレイの射軸線を頼りに発信源を辿ると、地上の海岸線だった。果たしてそこには巨大な魔力球が集束されつつある。それはオーバーSランクレベルの魔力砲撃を示唆していた。瞬間、誰もが射軸上から逃げ出す。 自身も友軍に肩を貸されて退避しつつ、あの魔力球に不思議な懐かしさを覚えていた。桜色の魔力光。あの声。そしてSランクの魔導士。それらは1本につながった。 「(あれは、)なのはさんだ!」 その名を叫ぶのと、なのはが発砲するのは同時だった。 空を切り裂く一条の桜色の光は、あやまたずガジェット達に突き刺ささった。そしてそれらの展開するシールドを易々と貫き、その3分の1を一瞬で叩き落とした。 スバルはそれを神を見るかのように見つめ、次の瞬間にはやってきた傷の痛みと安心感で意識を喪失した。 (*) 少し離れたところで、ガウォークに可変してそれを眺めていたアルトは驚愕した。 ガンポッドに残る全弾を注ぎ込んで管理局の魔導士を助け、機体の通信システムのプロテクトをスルーして出現したホロディスプレイの退避要請に従って退避してみればこのビーム砲撃だ。 VF-25のセンサーによると、VF-27『ルシファー』の重量子ビーム砲と比べても、見劣りしない数値を叩き出していた。 (いったいどんな兵器だ?) そう思い、モニターで発砲地点の倍率をあげる。するとそこには、自身の特徴的な杖から大量の煙を出し、構えを解いた高町なのは一等空尉の姿があった。しかし彼女の顔は先ほどまでランカと談笑していた少女の顔ではなく、歴戦の戦士の顔がそこにあった。 (*) その後残るゴーストの掃討は彼女の参加で拍子抜けするほどあっけなく終わった。 (*) 気づくと私は寝かされていた。全身が痛みに悶えるが、なんとか目を開けてみる。はたして視界には青い空。どうやらまだ外らしい。しかし素手で触った寝床の感触は布だった。 そして見回してみると、ここは海岸で自分は救急車に乗るために担架に乗せられていたようだ。というような状況把握がどうでもよくなるような光景があった。 「なのはさん・・・?」 おもわず救助隊員に簡単に負傷場所と理由を説明していたらしい彼女の名を呼んでしまった。 「ん? 大丈夫だった?」 なのははこちらの意識が戻ったことに気づいて、こちらへやってきた。それだけで全身の痛みを忘れてしまうほどパニックに陥ってしまった。 私がなのはを尊敬し、憧れる理由。それは6年前の事故がきっかけだった。 その日デパートに家族と出かけていたが、運悪くはぐれ、これまた運悪く火災にまかれてしまったのだ。 この時まだ幼かった私を救助に来たのが、当時出世街道を順調に登っていたエース。高町なのは二等空尉だった。 記憶に残る彼女の姿は凛々しく、カッコよくて、それ以来なのはに憧れ続けた。 私はクラスAのリンカーコアを持っており、成績も主席、次席クラスと、極めて優秀だったため、再三再四 「次元宇宙で働かないか?」 と本局の誘いが来た。しかしそれを全て断り、わざわざミッドチルダを守る道を選んでいた。それは陸士部隊の部隊長である父や、同じく陸士部隊に籍を置く姉の影響もあったが、同じぐらいに大きくなのはの存在があった。 それほど自分の人生を大きく左右した憧れの人が目の前にいる。 パニックに陥るには十分な理由だった。 『は、はい!いえ、あの、高町教導官・・・・・・一等空尉!』 痛みを忘れたといってもやはり無理に動けば痛いもので、上体を起すことが精一杯。しかもその痛みとパニックでなのはに関する知識がこんがらがり、状況に合わない「教導官」という役職が出てしまった。 しかし彼女はそんな小さなことを関しないかのように答える。 「なのはさんでいいよ。みんなそう呼ぶから。・・・・・・6年ぶりかな?大きくなったね。スバル」 「!! えっと・・・あの、あの・・・」 「うん。また会えて嬉しいよ」 その笑顔を伴ったセリフと、頭に置いてくれた手は反則的なまでのスピードで私の心に深く染み渡った。おかげで涙腺が瞬時に決壊。止まらなくなってしまった。 そんな私をなのはは、救急車に担架と共に搬入し、担架の横にある席に座りながらながら根気よく落ち着くのを待ってくれていた。 (*) 海岸にはなのはの要請した救急車が待機している。そこには先ほどの傷の酷かった魔導士の少女が担架に乗せられて救急車に搬入された。 しかしなかなか搬送されない。様子を見に行こうにもガウォーク形態で着陸するVF-25の周りには先ほどの空戦魔導士部隊が質量兵器使用でこちらを警戒するように配備されているため動けない。それでも理由を知りたくなったアルトは、高感度指向性マイクを照準した。 すると少女の声に混じり、なのはの声が聞こえてきた。 ―――――――――― 『私のこと、覚えててくれたんだ』 『あの・・・覚えてるって言うか・・・・・・あたし、ずっと、なのはさんに憧れてて・・・・・・』 『嬉しいなぁ。バスター見て、ちょっとびっくりしたんだよ』 『んあっ!』 〝ガタッ〟という、その救急車を大きく揺らすほどの彼女の驚きは、 「なんだ元気そうじゃないか」 と、彼女を心配していたらしい周囲の魔導士達に笑顔をよんだ。 『す、すみません。勝手に・・・・・・』 『うふふ。いいよ、そんなの』 『え、でも、その・・・・・・』 『まぁ、確かに独学で使うには少し危ないかな。これから〝私が見ていてあげられる〟から、一緒に頑張っていこうね』 『はい!・・・・・・え!?』 『ふふ。隊員さん、この子の搬送、よろしくお願いします』 『了解しました』 ―――――――――― なのはを降ろした救急車は一路、病院へと走っていった。 (*) その後、VF-25に関する事情がなのはの口からその場の空戦魔導士部隊の隊長に説明された。 そしてなのはが責任を持ってVF-25を格納庫までエスコート・・・・・・と言えば聞こえがいい。しかしそれは見かけだけだが、機体をバインドする強制連行になった。 これは 「『質量兵器は禁止』という主張を堅持するための体面的なものだろう」 と、たかをくくっていたアルトはその後質量兵器、とくにD(ディメンション・次元)兵器の使用について(「次元震が起こったらどうするんや!」とかで)はやてから恐ろしいお叱りを受ける事になるが、それはまた別の話である。 (*) 現場から少し離れたビルの屋上には、事件のすべてを見ていた1人の人影があった。 「またあの子達?まったく恐ろしい程の悪運ね」 彼女は普段のキャリアウーマン風の緑色のスーツに身を包み、呟く。 いつもならここで遠いい所から見ている〝彼ら〟が茶々を入れる所だが、今彼女は時空どころか次元おも通り越してしまっている。そのため、いかがフォールドクォーツを使用した精神リンクと言えど繋がらなかった。 「まぁ、その方が面白いわ。健闘を祈るわね。フロンティアと、ミッドチルダの皆さん」 転送魔法が行使される。そして彼女、グレイス・オコナーのいた痕跡を何一つ残す事なく、いずこかへ消え去った。 次回予告 踏み出した歩み。 彼らを待つものとは――――― 次回マクロスなのは、第3話『設立、機動六課』 ミッドの空に、彼らは何を描くのだろうか? シレンヤ氏 第3話へ
https://w.atwiki.jp/nanohass/pages/151.html
それは小さな願いでした。 微笑みを交わしあうこと…… そっと触れあうこと…… だけど、私たちを迎えたのは戦いの時。 奪われてしまった力…… 傷ついてしまった魔導の杖達。 まだはっきりつかめない、戦うべき相手と 自分たちにできること。 だけど、それでも私たちは…… 宇宙の騎士リリカルなのはBLADE…… 始まります 敵から予想外の攻撃を受け、倒れたなのははまだ眠っていた。 すでに検査は終わっている。後は目が覚めるのを待つだけだという。 エイミィはリンディと二人で本局の廊下を歩きながら、なのはの容態を報告する。 「検査の結果、怪我はたいしたこと無いそうです。」 「そう……。」 エイミィの報告に、リンディは一言だけ返事を返す。 「ただ……魔導師の魔力の源、『リンカーコア』が極端に小さくなってるんです」 「……じゃあやっぱり、一連の事件と同じ流れね」 「はい。間違いないみたいです。」 最近立て続けに発生していた「魔導師襲撃事件」。 リンカーコアが小さくなるという症状は、その被害者に共通していた。 「休暇は延期ですかね。流れ的に、うちの担当になっちゃいそうだし」 「仕方ないわ。そういうお仕事だもの」 二人はそう言い、ツカツカと歩きながら苦笑する。 「……さて。後はもう一つの問題ね……」 リンディは目的地である部屋のドア前で立ち止まった。 「テッカマン……ですか。」 リンディは一言「ええ……」と返事をし、ドアを開ける。 部屋の中にいるのは管理局から借りた服を着て、ぽつんと座っている男だ。 「気分はどう?Dボゥイ」 「…………。」 第3話「お引越し、そして理由無き敵前逃亡」 「ん……」 医務室で目を覚ますなのは。 ゆっくりと横を見ると、暗い表情をしたフェイトが座っていた。 手には包帯を巻いている。シグナムにやられた傷だろう。 「あの……ごめんね。せっかくの再会が、こんなで……怪我、大丈夫?」 自分のせいでは無いのに謝罪するなのは。 「ううん。こんなの、全然。それより……なのはは?」 「私も平気。フェイトちゃん達のおかげだよ!」 なのはは「元気元気!」と笑いながら腕を動かして元気さをアピール。 二人はしばらくお喋りし、しだいに気まずい雰囲気も無くなっていった。 「ところでフェイトちゃん」 「何?なのは」 少し真剣な表情になるなのは。フェイトは「何だろう?」と聞き返す。 「私を助けてくれたあの……テッカマンさん?のことなんだけど……」 フェイトは「やっぱりその話題か」という顔をする。 「それが、まだよくわかって無いんだ。今リンディさんが取り調べしてるらしいけど……」 「そっかぁ。味方……だよね?」 「うん……多分……」 恐る恐る聞くなのはに答えるフェイト。だがやはり自信は無く、「多分」としか言えなかった。 「もう一度聞くわ。あなたは記憶喪失なのよね?」 「そうだ。何度も聞くな」 取調室でDボゥイに尋問するリンディ。 「なら、ラダムって何なの?貴方が頻繁に口にしていたらしいけど……」 ちなみにこれはフェイトからの情報だ。 「俺が倒すべき敵だ。」 「記憶喪失なのにそれは覚えてるのね。ちょっとおかしく無いかしら?」 「俺が覚えているのは、クリスタルを使ってテッカマンに変身できる事と、ラダムを滅ぼさなければならないという事だけだ」 Dボゥイの話を聞き、「はぁ」と溜め息をつくリンディ。 「……わかりました。それは信じます」 「…………。」 これ以上尋問しても埒が明かない。リンディは諦めて次の話へと進むことにした。 「じゃあ、ここからは貴方へのお願いなんだけど……いいかしら?」 「お願いだと?」 聞き返すDボゥイ。 「ええ。聞いてくれるかしら?」 同時にエイミィが二人にお茶を出す。しかもDボゥイの分までミルクと砂糖をいれ始めるリンディ。 「あ、ああ……」 Dボゥイはこの異様な飲み物を凝視しながら返事を返す。 「ふふ……よかった。まぁ、まずはお茶でも」 そう言いこの緑茶に砂糖とミルクを入れた異様な液体を飲み始めるリンディ。 「…………(ゴクッ)。」 リンディを見たDボゥイも、ソレを恐る恐る口に運ぶ。しかし…… 「ん?……なかなか……いけるな。」 「そうでしょ~?この味がわかってくれて嬉しいわ」 Dボゥイの反応に喜ぶリンディ。 横でエイミィが「マジかよコイツ……」というような青ざめた顔でDボゥイを見つめているが、そこは割愛しよう。 「で、Dボゥイ。私達に協力して欲しいんだけど……」 本題に入るリンディ。 「協力だと?」 「ええ。今回の『魔導師襲撃事件』の解決に手を貸して欲しいの。」 そして魔導師襲撃事件の全容を説明するリンディ。 「あの赤いテッカマンもこの事件に関わっているみたいなの。どうかしら?」 しばらく考えるDボゥイ。本来ならこんな組織に協力してやる義理は無いが 確かにエビルと決着をつけるにはその方がいいかもしれない。 しかも協力するならば当面の住居まで用意してくれるらしい。リンディは巧みな話術でDボゥイを引き込む。 「……いいだろう。協力してやる。」 「本当?感謝するわ!じゃあ、これから……」 「ただし!」 「……え?」 リンディはDボゥイの返答に「よろしく」と言おうとするが、大きな声で遮られてしまう。 「ラダムが現れた時はそっちを優先させてもらう!」 「…………。」 再び真剣な表情に戻るリンディ。そして…… 「わかりました。どうやらそれが貴方の目的みたいだしね……」 リンディは少し考えたが、その条件を飲む事にした。 ちなみにラダムについても「倒すべき敵」としか教えてもらえなかったという。 ラダムを放っておけば大勢の人間が死に、地球は死の星になる……と。にわかには信じ難いが、まぁ信じるとしよう。 「バルディッシュ……。ごめんね、私の力不足で……」 「いっぱい頑張ってくれて、ありがとう。レイジングハート……今はゆっくり休んでてね……」 傷だらけになったデバイスを眺めるなのはとフェイト。 そしてユーノとクロノが、二人のデバイスの状態と今回の敵が使ってきた魔法の説明をする。 あれは「ベルカ式」というらしく、魔力を込めた弾丸で一時的にパワーを跳ね上げる物だという。 「そういえば……ベルカの騎士って……」 フェイトもシグナムの言葉を思い出し……。 同刻、八神家 「じゃあ、お先にお風呂入らせてもらうわ」 シャマル・ヴィータ・はやての三人は浴室へと向かう。もちろんはやてはシャマルに抱き抱えられながらだ。 「シンヤはいいとして……シグナムは入らないのかよ?お風呂好きが珍しいな」 まるでホストのようにソファに座って足を組んでいるシンヤをちらっと見て、シグナムに質問するヴィータ。 「ああ。明日の朝入らせてもらう。」 その言葉を聞き、三人は浴室へと入っていった。 「……今日の戦闘かい?」 三人が風呂に入ったのを見計らって、おもむろに口を開くシンヤ。 「敏いな。その通りだ」 シグナムは服を上げる。 すると、腹辺りにできた傷が目につく。フェイトの斬撃がかすっていたのだ。 「まさかシグナムの装甲を撃ち抜くとはね……」 「良い師に学んだのだろう。それよりも……」 シンヤを睨むシグナム。 「お前が兄さんと呼んでいた、あの白いテッカマンは何だ?」 「ふふ……聞いての通り、僕の兄さんさ。しかも双子のね」 さらっと答えるシンヤ。 「……いいのか?我らに協力したために実の兄と戦う事になっても。」 「もちろんさ。兄さんは俺以外には殺せない……いや、俺以外には殺させない……。」 ニヤッと不敵に笑うシンヤ。シグナムは黙ってシンヤの話を聞いていた。 数日後、海鳴市。 「ここが俺の家……か。」 なかなか豪勢なマンションを見てぽつりと呟いたDボゥイ。 「そうよ、Dボゥイ。もう貴方は家族も同然なんだから、もっと堂々としなさい」 リンディも笑顔で言う。 「そういう訳だ、Dボゥイ。この荷物運ぶの手伝ってくれ」 「ああ、わかった。」 そこへ大きな荷物を持ったクロノが現れ、Dボゥイに手伝うように言う。Dボゥイは仕方ないと思い、それを手伝う。 なのはとフェイトは二人でマンションの玄関から外を眺めてお喋りしている。本当に楽しそうだ。 数分たって、Dボゥイが荷物を運び終えると、リビングに赤い子犬とフェレットが立っているのが目に入る。 赤い犬の方にはどこか見覚えがあるが…… 「新形態、子犬フォーム!」 子犬はどこか聞き覚えのある声でそう言った。 「お前……アルフか!?」 「そうだよ、Dボゥイ!」 Dボゥイは軽く驚く。まさか子犬にも変身できるとは…… 「なのはやフェイトの友達の前では、この姿でなくちゃならないんだ」 今度は頭を掻きながらフェレットが口を開く。 「……お前は?」 「僕だよ、ユーノ・スクライア!」 「(そういえば居たな……そんな奴)」 思ったが口には出さない。この雰囲気で存在自体忘れていたなんて流石のDボゥイにも言える訳が無い。 「……お前らも、大変なんだな。」 Dボゥイは少し同情しながら言った。 「うわぁ~!アルフ小さい!」 「ユーノ君、久しぶり~!」 そこへなのはとフェイトが入ってくる。二人はすぐにアルフとユーノを抱き抱える。 微笑ましい光景だ。こんな平和な日常、Dボゥイのいた世界では有り得なかっただろう 「なのは、フェイト。友達だよ」 今度はクロノがリビングに戻ってきて、笑顔でそう伝える。 「こんにちわ~」 「きたよ~」 さらにその直後、リビングにアリサとすずかが現れる。二人共満面の笑みだ。 そしてリンディの申し出でなのは達はなのはの家族が経営している喫茶翠屋に行く事になった。 クロノとエイミィ、そしてDボゥイは留守番だ。 「ロストロギア……闇の書の最大の特徴はそのエネルギー源にある。」 皆がいなくなった後、リビングに闇の書の画像を表示しながら説明を始めるクロノ。 「闇の書は魔導師の魔力と、魔法資質を奪うために、リンカーコアを喰うんだ。」 「なのはちゃんのリンカーコアも、その被害に……?」 質問するエイミィ。 「ああ、間違いない。リンカーコアは魔力を喰う事でそのページを増やしていく。 そして、最終ページまで全て埋めることで、闇の書は完成する……」 「もし完成したら、どうなるんだ?」 今度はDボゥイが質問する。 「少なくともろくな事にはならない……。」 「そうか……。そんなことにエビルは協力しているのか……」 エビルは一体何のためにそんなことに協力しているのだろうか? いや……そんなことはどうでもいい。エビルは倒せばいいだけだ。目的など知った事では無い。 「……エビル?あの赤いテッカマンか……?」 Dボゥイの一言を聞き逃さなかったクロノ。 「ああ。奴は俺がこの手で倒す……!」 「…………。」 言いながら拳を握りしめるDボゥイ。クロノは何も言わずに黙ってそれを見つめていた。 まさかこの時「倒す」=「殺す」などとは思っていなかったのだから……。 数時間後、ハラオウン家。 「フェイトか。」 「あ……おかえり、Dボゥイ」 空も暗くなり始め、Dボゥイが海鳴市の散策から帰ってくる。まぁ散策といってもただの散歩だが。 「提督とクロノは?」 テレビを見ているフェイト以外の人影が無い事に気付いたDボゥイ。 「さっき本局へ行ったよ。今日は遅くなるって……」 Dボゥイは一言、「そうか。」と返す。 「それにしても……この世界は本当に平和なんだな。」 「え……?」 突然の言葉に反応するフェイト。 「いや、ラダム樹が一本も生えていなかったからな。」 「……ラダム樹?」 聞き慣れない単語だ。 「いや、何でも無い。気にしないでくれ」 「う、うん……。」 Dボゥイもうっかり口を滑らしそうになったことに気付く。油断は禁物だ。 同刻、海鳴市。とあるビルの屋上。 屋上の扉を開け、ヴィータが走ってくる。 それを見たシグナムが「来たか。」と呟く。 「うん。今、何ページまで来てるっけ?」 「370ページ。この間の白い服の子で、だいぶ稼いだわ」 ヴィータの質問に闇の書をパラパラとめくりながら答えるシャマル。 「おし、半分は越えたんだな!ズバッと集めて、早く完成させよう!それで、はやてとずっと一緒に、静かに暮らすんだ!」 一同は再び決意を固め、ヴィータの顔を見る。 「そろそろ行こうか。もう時間もあまり無い」 そこでシンヤが言う。それを聞いた一同は頷き、シグナムとヴィータはネックレスを、シャマルは指輪を掲げる。 「ゆくぞ、レヴァンティン!」 シグナムの体を騎士甲冑が包んでいく……。 「クラールヴィント!」 「グラーフアイゼン!」 それに続き、シャマルとヴィータもデバイスを起動。三人の体を光が包み、次の瞬間には変身が完了していた。 そして…… 「テックセッタァーッ!!」 それに続いてシンヤも赤いクリスタルを掲げる。同時に赤い装甲を身に纏い、テッカマンエビルへと変貌する。 「それじゃあ、夜明け前にまたここで!」 「ヴィータ、あまり熱くなるなよ」 「わかってるよ!」 次の瞬間、ヴォルケンリッターとエビルの5人は光の如き速度でその場から飛び去っていた。 一方、アースラ。 エイミィは本局メンテナンススタッフであるマリーからの通信を受けていた。何やらデバイスの様子がおかしいらしいが…… 『部品交換と修理は終わったんですけど、エラーコードが消えなくって……』 モニター越しに困った表情で相談するマリー。 「エラーって……何系の?」 『必要な部品が足りないって……今データ送りますね』 マリーが送信ボタンを押すと、すぐにデータの一覧が届く。 「お、きたきた……ってこれ!?」 エイミィも届いたデータを見て驚く。 「エラー解決のための部品 CVK-792を含む システムを組み込んで下さい」 『2機共、このメッセージのまま、コマンドを受け付けないんです』 エイミィは驚いた顔でパネルを叩く。 「(レイジングハート、バルディッシュ……本気なの? CVK-792……ベルカ式カートリッジシステム……!)」 モニターに表示された『お願いします』という文字。エイミィはその文字を見つめる……。 「もう3時か……」 闇の書とテッカマンブレードの出現によりクロノ達はさらに仕事が増え、今日も遅くまで残業だ。 魔導師襲撃事件は正式にアースラメンバーが対応することとなった為、 執務官のクロノと提督兼艦長のリンディの多忙さはさらに加速している。 「もうフェイトも寝てるだろうな。」 コンピュータのパネルをカタカタと叩きながら呟く。クロノも兄として妹を心配しているのだ。 その時…… ピピピピピピッ 通信が入る。誰かと思いながらモニターに回すクロノ。 『クロノ!』 「か、艦長?どうしたんですか?」 相手はリンディだ。たとえ母親といえど仕事中は敬語で話す。 『辺境の世界に、テッカマンと思しき反応が確認されました』 「何だって!?」 『クロノ。わかってると思うけど、フェイトちゃんもなのはちゃんも今は戦えません。行ってくれるわね?』 レイジングハート・バルディッシュは修理中、さらに持ち主は睡眠中と来た。ならば今動けるのはクロノのみ。 「わかりました。すぐに向かいます。」 そう言い、通信を切ったクロノはS2Uを手に立ち上がろうとするが…… ピピピピピピッ 再び鳴り響く通信。 「くそ、誰だこんな時に!」 クロノは苛立ちながらも通信に出る。 しかしモニターには何も表示されない。つまり音声のみということか。 「はい、もしもし!」 『クロノか。俺だ』 「Dボゥイか!?」 『ラダムのテッカマンが現れた。すぐに出動させてくれ!』 「ああ、わかってるよ!僕も今から行くところだ」 こうしてクロノとDボゥイは二人でテッカマンが現れたという辺境の世界へと向かうのだった。 「ふん……テックランサァーーーー!!」 見渡す限り何も無い世界。 エビルは巨大な龍のような敵にテックランサーを突き刺し、切り刻む。 龍の血が飛び散り、体の中身はえぐられ、肉が飛び出す。 龍は悲痛な叫び声をあげる。もう助からないだろう。かなりグロテスクな光景だ。 「もういいわ!止めてシンヤくん!収集できなくなっちゃう!」 そこでシャマルが叫び、エビルの攻撃をストップさせる。 ストップさせた理由の一つとして、これ以上こんな酷い光景を見たくは無いというのもあるが…… シャマルは動けなくなった龍のリンカーコアの収集を開始する。 「フン……毎度ながら敵にトドメを刺せないのはつまらないね……」 「そう言わないの。シンヤ君はいつもやり過ぎなのよ。私達の目的は殺す事じゃ無いのよ?」 残酷なエビルに戒めるように言うシャマル。 「……そんなことはわかっている。ただ、殺せないのはつまらないと言っただけだよ」 「シンヤくん……。」 シャマルは溜め息をつきながらエビルを見る。元々残酷な性格なのだろう。何を言っても無駄だ。 『ブレイズキャノン』 「……な!?」 次の瞬間、彼方から飛んでくる光に気付いたシャマルは咄嗟に飛びのく。 「シンヤくん!?」 だがエビルは微動だにせず、ブレイズキャノンの直撃を喰らう。 そして光が晴れ…… 「ククク……やっぱり来てくれたね?兄さぁん!!」 エビルは全くの無傷だ。シャマルも「ぎょっ」とする。 それもそのはず。いかに魔導師であれ人間が放った、しかも「非殺傷設定」付きの 魔法に当たった程度では、核爆発にも堪えるテッカマンの装甲を傷付けるのは不可能だろう。 「シンヤくん……大丈夫なの?」 「当たり前だ。最強のテッカマンであるこの俺がたかが虫けらの技に当たった程度で死ぬ訳が無い」 シャマルはエビルがさらっと言った「虫けら」という言葉に対し少し暗い顔をする。 戦闘になると態度や言葉遣いなど……いろいろと残酷になるのは今に始まった事では無い。 エビル。この男だけは敵に回したくは無い。シャマルはそう思った。 「シャマル。お前は先にこの場所から離れろ。奴らは俺が片付ける」 「う……うん。わかったけど、くれぐれも殺さないでね?」 「ああ。極力ね」 「……じゃあ、ここは任せるわね。」 はやての未来を血で染めたくは無い。だから「殺さないように」と念を押し、シャマルは戦線を離脱した。 「……片方には逃げられたか。」 遠くでシャマルが離脱したのを見て、クロノが言う。 「……エビルッ!」 だがもうそんなことは眼中に無く、Dボゥイの頭は目の前のエビルでいっぱいだった。 そんなDボゥイの目の前にスラスターを一気に噴射させ飛んでくるエビル。 「また会えたね?タカヤ兄さん」 「シンヤ……いや!テッカマンエビルッ!!」 エビルは人間の姿に戻り、ゆっくりと歩いてくる。 「嬉しいよ。また兄さんと戦えるなんて」 「……ああ、俺も嬉しいさ。お前をこの手で殺せるんだからな!」 二人の距離はわずか1m程にまで縮まっている。クロノはすぐ側でそれを見ているが…… 次の瞬間、二人は一気にジャンプし、10mほど距離をとった。お互いの手に輝くのは緑と赤のクリスタル。 そして…… 「「テェックセッタァーーーーーーーーーッ!!!」」 二人の体を赤と緑の光が包み…… 「テッカマンブレードッ!」 「テッカマンエビルッ!」 二人はそう名乗った。クロノは変身したエビルにS2Uを構えるが、エビルの姿はすぐに消える。 「なに!?」 空を見上げれば、緑と赤の閃光が凄まじい速度でぶつかり合っている。 あまりに速過ぎる動きのせいで、スラスターの光がそう見えるのだ。 「クソ……これじゃ照準が定まらない……砲撃も、バインドも……!」 クロノは空で戦う二人を見て、何もできない自分に苛立ちを感じる。 Dボゥイ……いや、ブレードがエビルを弱らせた所をバインドで拘束、本局へ連れ帰るしかない。 「Dボゥイ……!」 クロノは悔しい表情をしながらDボゥイの名前を呼ぶ。 「うおおおおッ!!」 テックランサーを分割し、両手に持ったランサーでエビルを攻撃する。 「甘いよ兄さんッ!!」 エビルはテックランサーで片方のランサーを弾き、もう片方のランサーをラムショルダーで受ける。 そして二人はその場所から再び距離をとる。 「くらえッ!」 エビルは短剣の嵐をブレードに見舞う。 「そんなもの!」 だがブレードはそれをダブルランサーで弾いて弾いて弾きまくる。そうしながら距離をつめ…… 「うおおおおおッ!!」 再びダブルランサーを一本のテックランサーに合体させ、振り回しながら突進。 「チッ!」 それを自分のテックランサーで受け止めるエビル。 お互いのテックランサーは激しい火花を散らしながらぶつかり合い、睨み合うエビルとブレード。 二人はまた離れ、再びテックランサーでの突進でぶつかり合う。それがしばらく繰り返される。 「……これならどうだ!」 埒が明かないと踏んだブレードは自分の装甲を変形させる。足や肩、手などといったあらゆる装甲がスリムになってゆく。 「クラッシュイン……トルゥーーーーーードッ!!!」 次の瞬間ブレードはさらに速い、まさに光のような速度に達していた。 それは凄まじい速度で空を駆ける。ブレードが通った後は、まるで空に緑色の絵を描いたかのように輝く。 「うおおおおおッッ!!!」 「く……ぐぁッ!」 右から、左から、あらゆる方向から飛んでくる閃光に翻弄されるエビル。360゚からの攻撃にさらされ、エビルの装甲に傷が入っていく。 「……調子に乗るなァッ!」 だが、流石にエビル相手にずっと同じ攻撃が通用する訳も無く、ついにテックランサーで受け止められる。 ブレードはすぐに変形を解除、テックランサーでエビルを斬ろうとするが…… 「死ね!ブレェーーードォッ!!」 エビルは一瞬できた隙を突いてブレードの胸にテックランサーを突き刺す。 「ぐぁあああッ!」 その衝撃でブレードはこれまた凄まじい速度で地面に落下。近くにいたクロノはそれにより生じた砂埃にむせる。 「おい……クロノ……!」 ブレードは自分が地面に落下・激突することでできたクレーターからはい出るように立ち上がる。 「なんだDボゥイ?」 「俺がテックセットしてから……何分たった……?」 「え?……多分、もうすぐ30分くらいだ。それがどうかしたのか……?」 「そうか……!」 ブレードは再び凄まじい速度で空へと飛び上がった。 「(そろそろ決着をつけないと……俺は……!)」 ブレードはエビルと同じ高度で静止。エビルとの距離は……だいたい100mくらいか。 そしてブレードの両肩の装甲が開き、中から巨大なレンズのような物が飛び出す。 「……なんだ?何をする気なんだ、Dボゥイは……!」 クロノは地上で目を見開く。 「エビルゥーッ!!」 ブレードは叫びながら両腕を広げる。まるで何かを発射するような体制だ。 そして両肩のレンズ状の物体が光りを吸い込み輝き出し…… 「ハハハハハッ!滑稽だね、兄さん!」 それを見たエビルは高らかに笑い始める。 「まさか俺のPSYボルテッカの効果を忘れた訳じゃ無いだろう!えぇ!?兄さぁんッ!!」 エビルも笑いながら、ブレードと同じように両腕を広げる。同時に胸のボタンのような物が光を吸い込み、輝き始める。 「これで終わりだ、エビルゥーーーッ!!」 「これで最期だ、ブレェーーードォッ!!」 そして…… 「ヴォォルテッカァァァーーーーーッッ!!!」 「PSYボォルテッカァーーーーーーーーッッ!!!」 刹那、二人の体から放たれた光が衝突する。凄まじい衝撃に、周囲の物全てが吹き飛びそうになる。 「な……なんて威力だ……!これは……スターライトブレイカーなんかの比じゃないぞ……!」 『プロテクション』 クロノも衝撃だけで吹き飛びそうになり、S2Uで障壁を張る。まさか、直接攻撃された訳でも無いのに、 ましてや味方の放った攻撃の衝撃に堪えるために障壁を張るなんて初めてだ。 「クソ……障壁が……!」 だが例え障壁を張ろうが、反物質粒子の塊であるダブルボルテッカに堪えるのは少しばかりきつい。 だんだんとS2Uの障壁は脆くなってゆき、今にも吹き飛ばされそうだ。 何度も言うが、これはあくまで衝撃に過ぎず、攻撃された訳では無い。 「「うおおおおおおおおッッ!!!」」 二人は叫びながらお互いのボルテッカをぶつけるが、ブレードが放った緑のボルテッカは次第に威力を失っていく。 そして代わりにエビルの発した赤いボルテッカは威力を増していき…… 「終わりだね……兄さん!」 「……!?」 エビルのPSYボルテッカはブレードのボルテッカを吸収・無効化し、そのままブレードに直撃する。 「ぐぁああああああああああああッッ!!!」 大きな叫び声と共に再び地面に落下するブレード。 クロノはすぐにブレードに駆け付ける。 「大丈夫か、Dボゥイ!?」 「う……ぅ……」 ブレードはフラフラと立ち上がる。 「まだ戦えるよな?兄さん。威力は絞ったはずだぞ?」 エビルが挑発的に言う。ブレードとクロノはそんなエビルを睨み付ける。 「まだ……戦える!」 「Dボゥイ……!」 ブレードは再び飛ぼうとしたが、そうは行かなかった。 「う……ぐぁあああ!」 突然頭を抱えて苦しみ出したのだ。 「ふふ……タイムアウトだよ、兄さん」 「……ッ!!」 ブレードは最後に一瞬、エビルを睨み付け、そのままスラスター全開で立ち去った。それもクロノを置きざりにして。 「Dボゥイッ!?」 「ハハハハハッ!お前はブレードに見捨てられたのさ!」 エビルはクロノを見てまた高らかに笑い出した。 「(そんな……Dボゥイ……!)」 クロノは悔しい表情で笑いながら立ち去っていくエビルを見るしかできない。 理由無き、敵前逃亡……。 戻る 目次へ 次へ
https://w.atwiki.jp/teikokuss/pages/1295.html
サウル・カダフ元帥率いる帝國軍が、ポルタヴァの町の前面から撤退してゆくゴーラ・ラグナル連合軍を徹底的に追撃し痛打を与えて敗走させた次の日、帝國軍は部隊を再集結させ全面的な休養と再編成に入った。会戦の前に第12軍団はナルヴァの戦いで連合軍を相手に戦い、少なくない損害を受けていたし、第7軍団もこの戦いで軍団長をはじめとして多くの死傷者を出していた。これからラグナル王国の王都フューリンを攻略するためには、それ相応の態勢をとれるようにしなくてはならなかった。 そんなこんなサウル・カダフ元帥の司令部がめったやたらに忙しい中フェイトは、文字通りする事もなく待機を命ぜられていた。何しろ彼女は、第21旅団から派遣されてきた文字通りサウル・カダフ元帥直属の身である。当の総司令官に「じゃ、呼ぶまで待機していて」と命ぜられれば、大人しくしているしかない身である。そしてくそ忙しい司令部で一人茶をすすっているのも気が引ける。結局のところ彼女は、総司令部が置かれている農家の外でぼんやりと周囲を眺めて時間を潰すしかやる事がなかったのだ。 だかだかと蹄の音も高らかに次から次へと伝令が馬で乗りつけるのを見ていたフェイトは、その中の一騎に見覚えのある姿を見つけて手を振った。 「フェイト!?」 「無事だったんだ、シャルル。よかった」 「元気そうだね。いつからこっちに?」 「10日くらい前かな? 国境を越える直前に来たんだ」 「そうなんだ。あ、ちょっと待っててね、報告書を出しに来たから、先にそっちを片付けなくちゃ」 「うん」 蜂蜜色に近い温かな色合いの金髪をした少年が、ぱあっと嬉しそうな表情を浮かべて馬か降りてフェイトに駆け寄ってくる。彼女がシャルルと呼んだ少年は、にこにこと嬉しそうに笑うと、髪の根元を三つ編みにしてリボンでまとめた金髪をひるがえし、農家に走って入っていった。久しぶりに会った知己に微笑みを浮かべたフェイトは、彼が置いていった馬を馬匹係りの兵士に手綱をあずけて入り口で待つことにした。 「ディアキニウス達の怪我はどう?」 「イサクリウスの顔に傷が残るくらい。軍務にはちゃんと復帰できるって」 「そう。よかったね」 「シャルルは?」 「見ての通り。ボクはちょっと怪我したくらいで、全然平気」 「よかった」 フェイトの所属している親衛第21旅団は、独立近衛第101重駆逐大隊、独立近衛第902重駆逐大隊、親衛第3騎馬猟兵連隊などで編成される重駆逐機装甲こと機神を主力とする魔導戦専門部隊である。今回のゴーラ帝国との戦争が始まる直前に第902大隊は、サウル・カダフ元帥直属として騎馬猟兵中隊2個とともに引き抜かれていた。同じ宿舎で暮らしていた歳若い仲間達の消息については、時々旅団司令部から聞こえてくる噂を聞くくらいしか知るすべがなかった。 「ゲッツ隊長に感状と勲章が出るかも」 「ふうん、総司令部にいるとそういう話も聞けるんだ」 「うん」 この戦争が起こる前、シャルルやその仲間達との間で起きたちょっとした騒ぎも、今では懐かしい記憶の一つでしかない。クラウディアのいない間、学院での生活によって喚起された感情を統べる事ができなくて、皆に迷惑をかけた。その間、フェイトの荒れ狂う感情を受け止めてくれていたのが、このシャルル・オーギュスト・デュ・ノワールという双性者であった。結果として彼女は、彼に自分の身を自由にさせ、色々な事を仕込まれたわけであるが。さすが「神殿」諸国出身の古人だけあって、シャルルは色々とフェイトの知らない後ろ昏い知識をたくさん持っていたのだ。 「ガリルとアイデシアは?」 「アイデシアはいつも通り。ガリルは……」 第902大隊長であるゲッツ・フォン・ベルリッヒンゲン上級騎士隊長直属の小隊員であるアイデシア・ケイロニウス・イリュリアは、現イリュリア公爵の妹姫であり、家督相続権を放棄して近衛騎士団に入団した少女である。かくあるべき自分というものをかたくななまでに護ろうとしていた彼女が、ゲッツ隊長にびんたを張られたのを見て、皆が驚愕していた事をフェイトは覚えている。皆の狼狽具合から、ケイロニウスの姫に手を出すという事が「帝國」でどれほど重大な事件なのかを知って、ノイナやアルブロシアといったケイロニウス一門出身の同期の娘らと散々もふもふしあった自分はどうなるのだろう、と困惑したのも今では懐かしい。 そして、東方はエドキナ大公領から来た魔族大夫の少年ガリル。戦場経験でははるかに上の魔族の戦士マリエルが怖がったほどの相手、というのとは裏腹に、見た目はマニッシュな少女にしか見えない、はにかみ屋で機装甲が大好きな線の細い少年であった。だが一度得物である両刃の大剣を持てば、まさに魔族大夫の称号に恥じぬ戦いぶりをみせる戦士でもある。本人はその落差にまったく無自覚であったのだけれども。 「ガリルは?」 「殺気立ってる。おかげで、アスランやニコラが怖がっていて、アイデシアはいつも通りなんだけれど、あんまり雰囲気が良くない」 ちょっと困ったなあ、という風に微笑んだシャルルに、フェイトは、何度かまばたきをして内心の驚きを感情として表現した。 フェイトの知るガリルは、学問にも、勤務にも、訓練にも、修行にも、ひたむきなまでに一生懸命で、そして今を生きる事を皆の中で一番楽しんでいた。仲間と勉強できるのが楽しい。仲間と訓練できるのが楽しい。機装甲鍛冶としての修行ができるのが楽しい。そうひとつ毛布の中ではにかみながら語った彼は、彼女から見てもとてもまぶしかった。その彼が殺気立っているというのは、ちょっと想像することができない。 「隊長達は?」 「それどころじゃない、って感じかな。ヴェストラ将軍とその麾下の将軍達を倒せなかったのと、大隊の「黒の二」を4機も撃破されたので、大変な事になってる」 「うん、見てた。戦死者が出なくてよかった」 「……見てたんだ。フェイトがいてくれれば…… ごめん、言っちゃいけないよね」 「助けにゆきたかった。それだけは信じて」 「うん、ボクは信じるよ。でも、戦争って、そういうものだから」 その長い睫毛を伏せたフェイトに、シャルルは、相変わらずののほほんとした声色でなぐさめるようにそう答えた。 そう、フェイトもあのヴェストラ大将軍の突撃を見ていたのだ。第5018小隊の黒騎士達が壊滅し、第902大隊の黒の二が次々と撃破されてゆくのを見て、何度もサウル・カダフ元帥の方を振り返った。それ以上の事は許されないのは理解していたが、泣きそうな表情の自分の視線を完全に無視して指揮を取り続ける総司令官の事をうらめしく思ったのも事実である。 そして、第902大隊を、第26旅団をすり潰す事で、帝國軍はポルタヴァの戦いに勝利したのだ。第15旅団を追い上げ、第26旅団を蹴散らし、第7軍団長直属の部隊を追い込む事で、ヴェストラ将軍の軍団は消耗し、そして第9、第10機甲騎兵旅団による突撃を受けて壊走させられたのだ。いまや彼らは4000かそこらの兵しか残っていないらしい。渡海したのが1万を超える軍団であった事を思えば、まさしく痛打を与えたといって過言ではない。これから彼らを、1万5000からの兵を持つ第8軍団が追撃する事になっている。王都フューリンにたどり着く前に敵が壊滅していてもおかしくはない。 「101の皆は?」 「元気。無名が獲物がいない、って文句言ってる」 「おぬこさまだからなあ、無名って」 「そうだね」 そう言って、二人でくすくすと笑い合う。この戦争が始まってから無名は、機神「クルル=カリル」を駆って敵の戦列艦を沈めるがもっぱらの任務だった。射撃戦は全くできないが、しかし存在の死を顕現させられる「魔眼」持ちで、常軌を逸した空中機動で砲撃すら避けきれる彼女は、数十門もの大砲を載せた戦艦を沈めるくらいしかやれる事がなかったのだ。 第101大隊長のナタリアは、無名かフェイトか、「クルル=カリル」で確実に機神を殺せる二人のどちらかを常に手元に置くようにしている。暴虐でもって知られるゴルム帝が皇帝乗座機神「グイン・ハイファール」で出撃した時のために、二人は拘置されているのである。 「そろそろゆかなくちゃ。もっと話をしていたいけど、ボクも任務があるから」 「うん。無事でね、シャルル。皆に無事でいてくれて嬉しいって、伝えて」 「うん。フェイトもね。ボク達もなんとか頑張ってるって」 他の兵士らの前でもあったし、軍務の最中でもあるから、互いに触れ合うようなことはせずに笑顔で別れる。 馬に拍車を当てて駆け去るシャルルを、フェイトをずっと見つめ続けていた。 朝と昼にたっぷりの肉と野菜を食べ、さらに特配の酒で身体を温めた帝國軍の兵士達は、勝利の余韻も醒めやらぬうちに王都フューリンへの進撃に移った。各軍団ごとに別れてそれぞれ街道を北上し、一路フューリンを目指す。途中でゴーラ・ラグナル軍とはちあわせしたならば、単独で蹴散らせるならば蹴散らし、それが無理ならば他の軍団に応援を要請して三方から包囲して殲滅する。 ゴーラ・ラグナル連合軍は、帝國軍と会敵するのを避け、急ぎ王都を目指すだろう、というのが総司令部の一致した意見であった。フューリンにはまだ1個軍団程度の兵が残っており、これと合流できるならば、ゴーラ帝国本土からの増援を待って反撃に出る事が可能であろう、というのが結論であった。 「ここでこちらがへまをしなければ、ゴーラ本土の増援はラグナルに投入せざるを得なくなる。重要なのは、スヴェルスガルド将軍の時のように、ヴェストラ軍が本土に逃げ出す余地を与えない事やね。ヴェストラ将軍の本隊が南岸に残っている限り、ゴーラ帝国は増援を送り出さざるを得ないわけだ」 「はい、閣下」 「その中に「グイン・ハイファール」いるかどうかは判らん。が、いたら、その時がお前さんの出番だ。フェイト上騎」 「はい」 ぱかぱかと馬に揺られて帝國軍工兵が応急補修した街道を北上するサウル・カダフ元帥は、毛皮で裏打ちされたケープ付きコートにマフラーをぐるぐる巻きにして、耳当てを下ろした毛皮帽をかぶっている。はるか南の海を越えた向こうの大陸出身の彼には、この北国の寒さはことのほか堪えるらしい。魔導八相に覚醒しているフェイトは、自分の周囲の気温の操作など無意識のうちに行える程度の事に過ぎないが、それはあくまで魔導の導師である彼女だからであって、一般の兵士にとって寒さとは命に関わる問題なのであった。 「で、だ。何か言いたそうやね? ここだけの話という事で聞き流してあげよう」 「はい、ありがとうございます。ですが、自分のわがままですので申し上げるわけには」 「構わん、構わん。ヴェストラ、討ちたかったんだろう?」 「……はい」 何もかもお見通し、と言わんばかりの獣人の元帥の視線に、フェイトは、少し間を空けてから口を開いた。 「今夜の待機ですが、第902大隊でとりたいのです」 「うん、了解した。どうせ大隊本部は司令部の近くだからね。本来ならば大隊長を呼んで全般状況の説明をするところだが、文章通達でやるからそれを持っていって貰おうか。ついでに向こうで寝てきていいよ」 「よろしいのですか?」 「第8軍団の前衛がヴェストラ軍の後衛に接触した。今902長は第10旅団に随行して威力偵察に出ている。大隊は機体の半分を討たれて再編成に手間取っているからね、先任士官に来いというのも酷だろうさ」 「ありがとうございます」 馬上ながら、軍帽を脱いで深く腰を折ったフェイトの事をサウル・カダフは、うんうんとうなずきながら見ている。 フェイトは、何故サウル・カダフ元帥が自分をこうも甘やかすのだろうかと、答えの出ない疑問について考えていた。 「来たよ」 「ひぇ?」 あり得ない物を見た、という表情で声を上げたシャルルに目礼だけして、フェイトは902大隊の先任士官の前に立って敬礼した。 「第901大隊長に対し、総司令部より全般状況概略についての説明と今後の活動についての指針の通達についての文章をお持ちいたしました。受領願います」 「了解した。署名はここだな。……よろしい、大隊長に代わり、先任士官が受領した」 「はい、確認いたしました。……お久しぶりです、ヒュド隊長」 「君とは久しぶりね。それで、今日は他には?」 「これだけです。あと、総司令官の許可を頂けましたので、今日はこちらに泊まらさせて頂いてもよろしいでしょうか?」 すでに夜闇のとばりも下りている刻、第902大隊の本部が置かれている農家の中でフェイトは、第902大隊先任士官のヒュド騎士隊長に総司令部から預かってきた文章を手渡した。 眉とあごのあたりで切りそろえた黒髪と薄い身体つきのせいで、ここにいる騎士達の中では一番幼く見えるヒュド騎士隊長であったが、ここにいる騎士達の中では最も長い軍歴と戦功を持っている古参の黒騎士でもある。彼女よりも戦功で上回るゲッツ大隊長は、部屋の隅っこで昏い顔をしている騎士アスランの上長であるアモニス騎士長とともに、第10機甲騎兵旅団に随行していてここにはいない。 紙巻をくわえて火をつけたヒュド騎士隊長は、そのほとんど瞬きをしない硝子のような瞳でフェイトの事を見つめ返した。 「君が「クルル=カリル」と共に総司令部予備として拘置されている事は、旅団司令部から聞いている。ここは君がいるべき場所じゃない。で、なんで君がここにいるのかな?」 「ガリルをお借りしていってもよろしいでしょうか?」 「……許可する。ただしシャルルは駄目だ。これから話をしなくちゃいけないからね」 「了解しました」 そんなあ、と泣きそうな表情でフェイトに助けを求めるシャルルを、頑張って、と笑って一声かけてやり過ごしたフェイトは、壁に背をあずけて大剣を抱えて座っているガリルの前に立った。 癖の強いこげ茶色の髪を伸ばして頭の両脇に生えている角を隠している彼は、普段とは一変して殺気にその翠色の瞳ぎらぎらと輝かせながら、じっと黙って今のやり取りを見ていた。 ヒュド騎士隊長はフェイトの記憶通り抜き身の長刀のような雰囲気を隠そうともしていないし、普段は穏やかなガリルが周囲にうっすらと殺気を漂わしたまま黙りこくっている。アイデシアは相変わらず我関せずで自分の世界に入っていて、ガリルと同じ小隊のニコラは困った様子で黙っていて、そしてアスランは昏い雰囲気のまま部屋の隅っこで落ち込んでいる。確かにこの雰囲気では、次の戦いではあまり楽しくない事になりそうではある。 「ガリル、ファルコニア小隊長は?」 「即応待機中です。フェイト上級騎士」 「判った。じゃ、毛布持ってきて。私とあなたの分と」 「……了解しました」 不愉快そうな表情を隠そうともせずに立ち上がったガリルは、それでも文句の付けようのない敬礼をしてから靴音も高く部屋を出て行った。 「サウル・カダフ元帥は、大隊の現状を知っているのかな?」 「ご存知ないはずですが、予想はしているのではないでしょうか」 「君は表情を隠す事を覚えるべきだ。指揮官は、喜怒哀楽を他人の前で顕わにするべきじゃあない」 「努力します」 ふうっと煙を吐いたヒュド騎士隊長は、相変わらず硝子のような表情の読めない瞳でそうフェイトの事を叱った。 毛布を持ってきたガリルを納屋まで引っ張ってきたフェイトは、自分の分の毛布を藁山の上に敷くと、もう一枚の毛布の中にガリルを引っ張り込んだ。 「ガリルが怒っているの、初めて見た」 「……………」 「あのね、今日はそういう事をしに来たわけじゃないんだ。ただ……」 「ただ?」 「今のままだと、誰か死ぬよ。きっと」 むっつりとした表情のガリルは、一度はっとしたような表情を浮かべ、それからきっとフェイトの事をにらみつけた。 「ファルコニア隊長とディアキニウスがいなくて、君がそんなだと、黒騎士以外のみんな、実力を出し切れないよ」 「……自分は」 「うん」 「自分が出撃していれば、三人が死にかけるような事はありませんでした」 「うん」 それだけ口にするとガリルは、毛布の中でフェイトに背を向けた。そんな少年を背中からそっと抱きしめると彼女は、あくまで優しく言葉を続けた。 「それを口にして、怒られたんだ」 「……はい」 「私ね、見ていたんだ。大隊が壊滅しかけるところ」 「……………」 フェイトの腕の中で、ガリルがびくっと身体を震わせる。 「ヴェストラ将軍は、私が予想したよりもはるかに強かったよ。最初の黒騎士の弓射で、ゲッツ隊長の仕掛けで、討てるはずと思った。でも、それをことごとく斬り伏せて戦場から離脱した」 「……………」 「あれを討てるのは、今この戦場ではナタリアか、無名か、私だけだよ」 「何故、そう言い切れるんです」 「私なら、ヴェストラ将軍の無数の可能性の中から致命的なものを観測し顕現させられる。無名なら、相手が生きている限り「殺す」ことができる。そして、私はナタリアの本気の砲撃を見た事がなくて、「死神」と呼ばれたあの人の本気を機神に乗らないで斬れる人間がいるとは、思えない」 ぎゅっと力をこめてガリルを抱きしめたフェイトは、そう優しく彼の耳元でささやいた。 「自分は」 「うん」 「自分は、大夫だそうです。「自治区」が成立する前の称号だから、実感が無いんですけど。だから、皆から誉めそやされても、困るんです。みんな、自分を防衛第一委員の嫡子だから、近衛騎士卿だから、期待して、褒めて、おだてるんです。でも、自分は、皆に言われるような結果を出していないんです」 「そうだね」 「自分は何かしましたか? 何もしていないじゃないですか。ポルタヴァでの戦いだって、ヒュド隊長が待機だから、部下の自分も待機させられて、それでディアキニウスもイサクリウスもコルネリアも死にかけて、自分は一体全体なんなんです? 何もできなかったじゃないですか!」 肩を震わせて、静かにそう激昂するガリルが愛おしくて、フェイトは、ずっと彼を抱きしめ続けていた。 「悔しいよね」 「悔しいです」 「でも、私はガリルの事がうらやましいんだよ」 「え?」 困惑したようなガリルの声に、フェイトはガリルの身体をひっくり返して自分の方に向きなおさせた。 「サウル・カダフ元帥は、「クルル=カリル」をヴェストラ軍を叩くために投入する気が無い。ポルタヴァでね、私は何度も総司令官の事を見つめたんだ。私ならヴェストラ将軍を討てるって。でも、あの人はそれを無視して、敵を完全に包囲して殲滅する方を選んだ」 結局、ヴェストラ将軍らには逃げられたけどね。 そう言ってフェイトは、自分の鼻先をガリルの鼻先にこすりつけた。 「101がこの戦争で果たしている役割は理解している。でも、今こうして何もせず総司令部の隅っこでお茶を飲んでいるだけなんて、私だって納得できない」 「……本当に、何もさせて貰えないんですか?」 「うん。時々、サウル・カダフ元帥のお茶の相手をするだけ」 フェイトは、ガリルを抱きしめる腕に力をこめ、彼の頬に頬ずりする。 「でも、ガリルは、ヴェストラ将軍と麾下の将軍達が無事だから、戦う機会は残っている。今、ゲッツ隊長がアモニス隊長と一緒に出撃しているのって、ヴェストラ将軍との再戦するつもりだからだよね?」 「はい」 「でも、それは無理だと思う。今、ゴーラ軍と帝國軍は、どっちが先にフューリンに到着するか競争している。だから、ヴェストラ軍はゲッツ隊長の事を無視して北上しているはず」 「じゃあ、本番は、フューリンにたどり着いてからですか?」 「総司令部は、そのつもりで準備を始めているよ」 「……なんでヒュド隊長じゃなくて、自分に?」 「さっき渡した文書、きっとそういう内容のはずだから」 「……………」 ガリルの髪の毛は癖が強い。そして限りなく黒に近いこげ茶色の角を隠すために伸ばしているせいもあって、手触りがもふもふしていて撫でているととても気持ちが良い。フェイトは、ガリルの髪の毛をすくようにして撫で、そして彼の艶やかな角に優しく触れた。 正直に言うならば、フェイトはガリルの角がうらやましい。自分の角は人間の国である「帝國」で生きてゆくために切り落としてしまったから。角を切り落とすということが、魔族にとってどれほどの恥辱であるのか、それはマリエルから聞いた。だから、今更再生するつもりもない。彼女とてプライドがある。今更蔑まれたり哀れまれたりしたいとは思わない。角を再生するということは、自分に向けられるそうした視線を肯定する事にほかならない。 だからフェイトは、自分が角を切り落としたダイモン――上級魔族――であっても、蔑みも哀れみもしなかったガリルに好意を抱いている。彼は、自分がダイモンである以前に、帝國市民であるという意識が強く、そしてその事に限りない誇りを抱いている新世代の魔族であった。 同じダイモンの先輩がいると知って喜んだ彼の満面の笑みをフェイトは覚えている。彼に自覚は無いだろうが、フェイトが本当の意味で喜怒哀楽の感情を意識したのは、彼のおかげなのだ。 「フェイトさん」 「うん」 「自分は、貴女の事が好きです」 「私もだよ、ガリル」 ガリルの手がフェイトの背中に回され、ぎゅっと力強く抱きしめ返してくる。 「アルブロシア先輩の事があった後、皆、自分の事を哀れんだり嘲ったりしました。魔族のくせにケイロニウス御一門の姫君に恋をするなんて、身の程をわきまえぬ僭越だと」 「確かにそういうこともあったね」 ガリルの初恋の相手は、フェイトと「学院」で同期であったケイロニウス・アクィロニア方伯アルブロシアという少女であった。歳若くして家督を継ぎ、そして今上皇帝リランディアの義理の娘として南のアル・レクサ王国に嫁いでいった彼女。その時にガリルに向けられた感情を、フェイトはよく覚えている。非征服民の子が、皇室御一門の姫君と相思相愛になったという醜聞扱い。恋をした二人の間に肉体的接触があったとは聞いていない。だからこそ、その時の彼の慟哭の深さを彼女は覚えている。 それは、セルウィトス・セルトリウス西方辺境候嫡子クラウディアに恋をしている自分と同じ慟哭であるから。 幸いにして自分は、クラウディアの恋人である事を彼女の夫のオクセンシュルヌス・トゥルトニウス北方辺境候に許されている。だからといって、公的な場にフェイトがクラウディアに伴われて出る事が許されたわけではない。あくまで好意によって黙認されているだけの関係。 自分は生涯表の世界に出る事は許されない。それが「帝國」における彼女の立場であり、彼女もそれを了承して角を落としここに来た。 「自分の気持ちを判ってくれるのは、フェイトさんだけです」 「うん」 「自分には好きな人がたくさんいます。大切な人がたくさんいます。でも、自分の気持ちを判ってくれるのは、フェイトさんだけです」 「うん」 「……貴女に、角が残っていたなら」 ガリルの指先が、フェイトの角のあった場所に触れる。今はもうそこで髪をまとめるのをやめてしまった箇所に触れる事を彼女が許す相手は、彼の他に数人もいない。自分の金髪が乱れぬよう先端をリボンでまとめた長髪の上から少年が彼女をかき抱き慟哭する様を、フェイトはその胸の中で感じとった。 「自分は、どうして許されない相手に恋をしてしまうんでしょうか?」 「私にも、判らないよ」 「そうですよね。……ごめんなさい。言ってはいけない事を言っちゃいました」 「ガリルにだけは許すよ。私に角が残っていたならば、きっと私は表の世界でも生きてゆけたはずだから。きっと、私達の事を皆が祝福してくれたはずだから」 フェイトが後悔しているのは、ただその一点のみである。どれほど慟哭しようと、自ら角を落とした事を後悔などしていなかった。だが、同じダイモンでありながら、自分と同じ様に古い魔族の因習から自由な彼との恋は、クラウディアとの恋と同じくらいに心地良かった。 だが、彼女は角を落としてしまった。故に、彼の故郷の者達に受け入れられる事はない。 「悔しいよね」 「でも、自分は、諦めません。諦めたら、そこで終わりですから」 「うん。ガリルは、強いね」 フェイトは、ガリルが羨ましい。諦めてしまって、そしてそれを是としている自分と、なお諦めずに進もうとしている彼を比べてしまうから。 「……フェイトさんが諦めるのを止めるまで、自分は貴女と一緒にいます」 「……私には、無理だよ」 「貴女が諦めるのを止めるまで、貴女を離しません」 フェイトは、ガリルが眩しい。日陰で生きる事を選んでしまった自分には、表の世界で顔を上げ胸を張って生きてゆく彼が輝かしいから。 「自分は、貴女の手を離しません。二度と後悔するつもりはありません」 フェイトはガリルに抗えない。フェイトの強さなど、所詮は魔導という技術に頼るだけのもの。ガリルの自由への意思の強さに比べれば、そんなものなど何物であろうか。 彼女の両手に自分の指を絡めて組み伏せたガリルに、フェイトは身も心も蕩けて、彼の思うがままに蹂躙される悦びに肢体をゆだねた。 「ええと、昨日は、その……」 「気にしなくていいよ。ガリルが普段通りに戻ってくれて嬉しいから」 「す、すみません」 翌朝、日の出頃に目が覚めた二人は、身だしなみを整えた後、藁山の上に敷かれた毛布の上で互いに向かい合って座り込んでいた。フェイトは下半身が蕩けて力が入らなかったせいであるし、ガリルは自分がしでかした事に身の置き所がなかったせいである。 「でも、嬉しいよ。好きって気持ちは。気持ちいいから」 「……はい」 フェイトは、身も心も蕩けきった自分に活を入れて、軍人としての自身に戻った。本当は、顔を真っ赤にして上目遣いで見つめてくるガリルの姿をずっと堪能していたい。だが今は、数十万の兵士が動員されている大戦争の真っ最中であり、今日もまた状況が動くかもしれない。その時に、ガリルは「黒の二」を駆って戦場に出られる状態でいなくてはならないし、フェイトはサウル・カダフ元帥の命令を遂行できる態勢でいなくてはならない。 「ねえ、ガリル」 「はい、フェイトさん」 「いつか、いつか本当の勇気を私が手に入れる事ができたならば」 「判っています」 少年の翠色の瞳の力強さが嬉しい。フェイトの想い人は、その瞳の力強さで彼女を組みしだく。そして、その事が彼女にとっては何よりも心地良い。 今の自分は弱い。それがフェイトの自分自身の評価である。だからこそ想う。強くなった自分を見つめる瞳はどうなるのだろうか、と。そして、強くなった自分を見つめる瞳は、それでも自分を組みしだいてくれるのか、と。 ガリルと出会わなければ、フェイトはいつまでもクラウディアの優しさの中でまどろんでいたであろう。だが今は違う。彼女の中には、強さへの渇望が在る。いつか、諦める事を止め、歩き出せるようになる事を望む自分が生まれつつある。そのもう一人の自分を生み出したのは、彼の瞳の力強さ。 「私は、強くなるよ」 「自分も、強くなります」 だから、フェイトとガリルは互いに確認しあう。同じ自由になろうとするダイモンだからこそ、理解できる本能的な力への渇望。 少年と少女は、共に自由という荒野を目指す。
https://w.atwiki.jp/sinsougou/pages/538.html
1 サウンドステージ01の地球派遣任務にシンも同行してると脳内補完して下さい シン「ふ~・・・何かこんなに落ち着いて風呂に入るのも随分と久しぶりな感じがするなあ」 エリオ「大きな公衆浴場ですよね。こういうのミッドには無いですし そういえばシンさんもなのは隊長達と同じ地球生まれなんですよね?」 シン「ん?そうだけど、俺の居た世界と隊長達の故郷のこの世界とでは時間軸そのものが違うというか・・ 寧ろパラレルの様なモノというか・・・俺にもよくわからないな。 それはそうとエリオ、せっかくフェイト隊長達やキャロが誘ってくれたんだから一緒に女湯に行けば良かったんじゃないか? 年齢も容姿も全然セーフだと思うぜ?(笑)」 エリオ「な、な、何言ってるんですか(汗)(汗)(汗)。そういうシンさんだって部隊長やなのは隊長に一緒に入る? って言われてたじゃないですか!」 シン「バ、バカ!あれは隊長達の冗談に決まってるだろ・・・(多分) つうか犯罪だっつうの」 はやて「は~シンと一緒に入りたかったなあ」 すずか「は、はやてちゃん・・・いくらなんでもそれは・・・でもシン君って今日初めて会ったけど何だか不思議な感じがするね 深く吸い込まれそうなワインレッドの瞳に、何処か寂しそうなふいんき(何故ry がして思わず抱きしめてあげたくなる感じが・・」 なのは「すずかちゃん、自重なの」 アリサ「そーかなあ?アタシにはただの無愛想な子供にしか見えなかったけど、とてもアンタ達程の女を釘付けにする男には思えないんだけど」 フェイト「とってもいい子なんだよ。少し不器用なだけで・・・でもとても一生懸命。 話してみればきっとアリサもシンの事気に入るよ」 はやて「フェイトちゃん!余計な事言わんでええ」 なのは「そうだよ!(これ以上シンに他の子にフラグ立てられたらたまったモンじゃないもの)」 アリサ「アハハ・・まあご心配無く。アタシは男の人はやっぱり年上がいいし♪ さてと、何か少しのぼせて来たから先に上がってるね」 すずか「うん。じゃあまた後でね」 シン「じゃあエリオ。俺は先に上がってるぞ」 エリオ「はい。僕はもう少し浸かってますね。またいつ来られるかもわからないし」 アリサ「あ」 シン「あ」 アリサ「あーシン君だっけ?どうだった?スパ銭は。なのは達のいる世界にはこういう所って無いんでしょ?」 シン「ええ、まあ。でも俺の故郷には似たような所もありましたから、丸っきり初めてってわけじゃないです」 アリサ「ふーんそっか。ところで一つ聞きたいんだけどさ・・・君はなのは達の事どう思ってるのかな?」 シン「え?な、何ですかいきなり・・・」 アリサ「マジメな質問だよ。あの子達の親友として君が彼女達をどう思ってるのかアタシは知りたい」 シン「・・・・・。隊長達には感謝しています。周りの世界に絶望して、もう生きていても意味が無いとさえ思ってた抜け殻人間だった俺に 手を差し伸べてくれた。 もう一度立ち上がろうと、自分の信念をもう一度貫いて行こうと決意させてくれた。そして・・・帰る場所も くれた・・・隊長達には感謝してもし切れません。尊敬もしています。俺なんかよりずっと強い精神を持っていて・・・ でも・・・その、アリサさんが知りたがってるような・・・今の俺が隊長達に対してそういう感情を抱いてるかどうかは自分でも 正直分かりません。 ただこれだけはハッキリ言えます。俺はもう誰も傷つけさせない。・・隊長達の仕事は時に生命に関わる任務もあ る危険な仕事です。 俺は隊長達を絶対に守りぬく。隊長達だけじゃない、エリオやキャロも、スバルもティアナもそして普通の人達 も・・・俺がこれまで培ってきた経験と力は壊す為のモノじゃない、守る為のモノだって。今ならハッキリそう確信出来ます。 ・・・って聞いてます?」 アリサ「う?うん・・聞いてるよ・・・(うわ~フェイトが言ってたこの子の一生懸命さってこういうことだったのか。 思ってたよりずっと熱いヤツじゃん・・・。シン・・アスカ・・か)よ、よしこの話はこれでオシマイ!ありがとうね。 素直に教えてくれて。 あ、あとアタシのことはアリサでいいから!呼び捨てでいいよ」 シン「ええ?あ・・ハァ・・・?」 なのは「何だかイヤな予感がするの・・・」 フェイト「私も」 はやて「私もや」 ティア「私もです」 スバル「?」 2 シン「そろそろ寒くなってくるし免許も取ったから新しく車を買おうと思うんだ」 六課の皆がびくりと体を振るわせた 同時に何故か皆から黒いオーラが吹き出て場があっという間に異様な雰囲気に包まれた 俺何かおかしい事を言ったのだろうか? 便乗 「シン?丁度フェラーリの旧車でかなりよい状態の中古車の情報が手に入ったから一緒に見に行きませんか?」 シン 「へ?フェラーリですか?でもイタリアの車ってけっこう愛が無いと乗れないくらい壊れるって――」 なのは「フェイトちゃん、仕事でも使うんだよ?まず整備暦の書かれた書類が付いてるか調べないと駄目なの」 はやて「せや!仕事で使うとなったら大事な所で壊れたら大変やで!?せやからここは固くインプレッサにしとき」 シグナム「お待ちください主はやて、まだ仕事も使うとはシンも仰っておりません、ここはステーションワゴンであるオペルの――」 シャマル「駄目よ、ホンダ・アヴァンシアの参考品なんてシンに似合わないわ。ここはマセラティの――」 ヴィータ「オペルのコルサ!シン、これにしとけって!!」 ユーノ「うわぁ、出るの初めてじゃないかな?……マツダのロードスターなんてどうかな?でもこれでもう出番無いんだろうな、 でも本望だよ出番くれて。ああ桃色の光が(ry」 レティ「初登場その2~。Zよ!フェアレディZS30改!直6キャブターボの悪魔のz(ry」 ザフィ「(日野自動車のレンジャーのダカールラリー仕様車とか……いやなんでもない、忘れてくれ)」 スバル「レガシィもいい車だと思うんだけどなー」 ギンガ「360なんてどうかな?でも台数もうそんなに無いから……リベロ――」 スバル「ギン姉、ミツ○シは敵だよ敵」 ティアナ「日産よ!日産のGT-R、もう発売までもう少しなんだからこれしか……別に薦めてる訳じゃないわよ!?」 エリオ「スズキのエスクードなんかどうかな?」 キャロ「あ、あの……マツダキャ――」 ヴァイス「シン!漢ならルノーだろ?!」 ヴィヴィオ「じゃあわたしお母さんといっしょのくるまがいいなー」 はやて「あーーー!!みんな自分の意見ばっかりでシンの意見聞いてないやん!ここは一つどれがええかシンに…… あれ?シンおらへん!?どこいったシン!?」 シン「・・・・・・それでセインさん、何で俺はここにいるんですか?」 スカリ「君が新しい車を決めると聞いてね、わざわざつれてきてもらったのだよ。ところでどうかねこのルーテシアと言う車は。 かつてラリー選手権でラニョッティがうんぬんかんぬん(ry」 「アウディに乗りましょう「チンクェとかダメカナ?「ギャレットにするッス!「わいわいあーだこーだぎゃあぎゃあモフフフフフ…はよせ な!サバダッササンサンサバディ~(ry」 どうやら俺の車の選択権は皆無のようだ。この時 シンは改めて「女の子は ヤンキーの17倍怖い」と思った 現在のシンの友達(現状) 友達 多数、仲間 大勢、変態 多数 もはや言葉も出ないシンだった… シン 「素直にホンダのスーパーカブにしようかな……、頑丈だし燃費凄いし安いし…でもバイクだし、困ったな……チゼータとかフォードに すればいいのかな。まだその名前の人出てない(ry」 補足 ウーノ「所で博士、ラニョッティが乗ったのはサンクターボとクリオ、主にルノー系列では?」 スカリ「クリオ=ルーテシアなのだよ、厳密にはサンクターボとクリオ・ウィリアムズだがね」 ウーノ「そう言えばランチア関連の人もいないですね」 スカリ「メルセデスやBMW、マクラーレンにランボルギーニ、数え上げたらキリが無いじゃないか」 ウーノ「日本車やフランス車が多いのは趣味でしょうか、特に富士重工の多さは異常――」 スカリ「それを言ってはいけないよウーノ、そういえば君は参加しなかったね?フィアットは結構有名の筈だが」 ウーノ「今回は妹達に譲るのも良いかと思いまして……」 スカリ「ふむ、君も彼に対して素直になれば私は嬉しいのだがね」 ウーノ「わ、私はドクターの秘所ですから……妹たちが羨ましいとかそう言う事は」 スカリ「君も素直になりたまえ、ほらまだ談義は続いているようだ。行っておいで」 ウーノ「……・・・失礼しますドクター」 シン 「俺、車買うのやめようかな…」 終われ。 スカリ「それにしても、何故私はフェラーリを薦めようと思ったのにルノーを薦めていたのだ?」 ルー子「作者のミス、ルーテシアとスカリエッティを混同していた」 スカリ「まったく呆れた物だね、しっかりと情報を確めてから書かなくてはいかんだろうに。 まあ紹介にはなっただろうし私も自分を勧める訳にいかん」 ルー子「男同士、801、新しい女難なの」 スカリ「……・・・ルーテシア? クアットロに毒されてないかね?」 ルー子「私はシンにアルピーヌを勧める。でも新世紀エヴァに出てきたあれじゃなくて古いほう、あっちのほうがかわいい」 3六課で飲み会がありました。 シン「もってこーい」 すっかり出来上がるシン(おかわりする度に徐々アルコール度数を増やしていった為) なのは「どう?シン盛り上がってる?」 ティアナ「らのはさん、そこ壁、あははははは」 スバル「ZZZZZZZZ」 はやて「何回も何回もアプローチしとんのになんでわかってくれへんのや、昨日かて(ぐだぐだ)」 シグナム「すいまぜん~主。許してくださ~い、えっくえっく。」 シャマル「箱根のみなさ~ん、機動六課ですよ~」 フェイト「(皆、ひどいなぁ)」←酔ってはいるものの唯一まとも ちなみにヴィータと年少組は参加していない。 シン「おう、フェイトさん」 フェイト「ん?な、なにかな?」 シン「あんた何でそんなに黒いんだ?」 フェイト「はい?」 シン「着てるもんぜーんぶ黒ってさ、お陰で下着姿黒でも全然違和感ないッスよ~」 フェイト「へ、へぇ~」(ピキピキ) シン「おう、それなら今度黒以外の服着てきてくださいよ」 フェイト「え、えぇ~?」 シン「何だったら服買いに行きましょうか?フリッフリのワンピースとかーはははは、ひっく」 フェイト「え、う、うん。いいよ。」 シン「よーしならけって~~~い(バタン)スースー」 後日この時の会話が録音されたテープによりフェイトと強制デートをする事になるのだが、 次の日、このテープが六課全員の知る事になりシンは地獄を見ることになる。 -19へ戻る 一覧へ
https://w.atwiki.jp/infinityclock/pages/20.html
朝、お母さんが起こしてくれる。 お母さんと一緒にごはんが食べられる。 お母さんが休日に、遊びに連れて行ってくれる。 それはとても幸せで、とても切ないこと。 ◇ ◇ ◇ フェイト・テスタロッサがこの世界に招かれたのは、母の命令を受けジュエルシード回収に赴いた直後のことであった。 この世界には、フェイトが望んでやまなかった母からの愛があった。 だがこの世界の母は、あくまで仮初めの存在。フェイトが真に愛されたい存在ではない。 フェイトの目的はあくまで、母のために働くことだ。 不可抗力とはいえ任務を果たさず失踪したことで、母は怒っているかもしれない。 だがあらゆる願いを叶える聖杯となれば、それは捜索を命じられたジュエルシードに匹敵する秘宝だ。 持ち帰れば、きっと母も喜んでくれるだろう。 そして、昔のような優しい母に戻ってくれるかもしれない。 ゆえにフェイトは、聖杯戦争に乗ることを決意していた。 他人の命を奪うことに、良心の呵責がないわけではない。 だが他者を踏みにじってでも、フェイトはこの戦いに生き残りたかった。 本来のパートナーであるアルフは、この世界についてきていない。 仮初めのアルフならばいたが、この世界の彼女は何の能力も持たないただの犬だった。 今、戦力となるフェイトの味方は彼女が召喚したセイバーのサーヴァントしかいない。 ◇ ◇ ◇ 「今日も行くよ、セイバー」 深夜、フェイトは窓から抜け出して他の参加者を探しに出かける。 セイバーは彼女の言葉に無言でうなずき、その後に続いた。 フェイトはまだ、このセイバーの声を聞いたことがない。 別に障害や制約でしゃべれないわけではなく、極端に無口なだけらしい。 とにかく、そのせいでフェイトはセイバーについて多くを知らなかった。また、興味も無かった。 彼がどんな世界のどんな人物だろうと、聖杯へのどんな願いを持っていようと、知る必要はない。 自分に従ってくれるなら、そんなことはどうでもいい。 マスター権限で確認できるステータスさえ把握していれば、それだけで十分だ。 フェイトはまだ、セイバーの真名を知らない。 腰に妖刀を下げたかのサーヴァントの名は、クロノ。 正しい歴史ならば将来彼女の義兄となる男と、同じ名前を持つ剣士であった。 【クラス】セイバー 【真名】クロノ 【出典】クロノ・トリガー 【属性】中立・善 【パラメーター】筋力:B 耐久:C 敏捷:B 魔力:B 幸運:C 宝具:A 【クラススキル】 対魔力:C 魔術に対する抵抗力。 魔術詠唱が二節以下のものを無効化する。大魔術・儀礼呪法など、大掛かりな魔術は防げない。 騎乗:B 乗り物を乗りこなす能力。 魔獣・聖獣ランクの生物は乗りこなせない。 【保有スキル】 星の開拓者:EX 人類史のターニングポイントになった英雄に与えられる特殊スキル。 あらゆる難航・難行が、「不可能なまま」「実現可能な出来事」になる。 セイバーは人類史そのものを書き換え、滅亡から救った英雄である。 天魔法:B 雷や聖なる力を操る魔法。 セイバーは生前に修得した全ての魔法を使えるが、クラス制限により威力は減退している。 対エイリアン:B 宇宙からの侵略者を討伐した逸話に基づくスキル。 宇宙より地球に訪れた者に対し、与えるダメージが増加する。 【宝具】 『にじ』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 「太陽石」と「虹色の貝殻」という、二つの秘宝の力を使って生み出された妖刀。 この世のものとは思えぬ切れ味を誇る。 またその魔力により使い手は感覚を研ぎ澄まされ、無意識のうちに防御の弱い部分を突けるようになる。 これにより、与えるダメージはさらに増加する。 『死の運命ねじ伏せる現し身(ドッペルくん)』 ランク:A 種別:対人宝具(自身) レンジ:― 最大捕捉:1人(自身) 死の運命を改変し生き延びたという逸話が、その際に使われた人形の形を取って宝具となったもの。 致命傷を負う瞬間に人形が本人と入れ替わり、死の運命を回避する。 発動すれば必ず破壊されるため、一度しか使うことができない。 【weapon】 冒険で使用していた装備一式 【人物背景】 カルディア暦1000年の世界で母と共に暮らしていた、ごく普通の青年。 だが偶然か運命か違う時間に移動する力を手に入れ、仲間たちと共に様々な時代で冒険を繰り広げる。 そして旅の果てに、1999年に世界を滅ぼす宇宙よりの悪意・ラヴォスと戦い、これを打ち倒した。 【サーヴァントとしての願い】 カルディア王国が滅ぶ未来(クロノ・クロスへ繋がる歴史)を消し去る。 【マスター】フェイト・テスタロッサ 【出典】魔法少女リリカルなのは 【マスターとしての願い】 聖杯を母に届ける。 【weapon】 ○バルディッシュ フェイトが愛用するインテリジェントデバイス。 斧や鎌として使用できる。 【能力・技能】 ○ミッドチルダ式魔術 飛行や魔力を電撃に変換しての攻撃などが可能。 【人物背景】 魔術師プレシア・テスタロッサの娘。 母の命を受け、持ち主の願いを叶えるという秘宝「ジュエルシード」回収のため地球を訪れる。 その正体はプレシアの実子・アリシアの記憶を移植されたクローンであるが、本人はその事実を知らない。 今回は高町なのはと出会う前から参戦している。 【方針】 聖杯狙い。
https://w.atwiki.jp/kt108stars/pages/11513.html
127 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ 6f8c-x36u)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 08 29 36.98 ID i9skEZkL0 [1/2] 複数同時報告かつ、特定のコンテンツ叩きになるが一件 コンベンションで参加した卓が今話題のフェイトネタの卓だった。オリジナル要素としてPC1に令呪、回数制限があるが何でも命令を聞かせる事の出来るリソースがあった。 俺はサーバントのハンドアウトをやったんだが、この令呪を盾に、俺のPCは俺の意思そっちのけでPTの共通リソースとして使われることになった。 一番酷いのは情報得るために身体売らされた。元ネタ知っている周りは「くっころ展開ww」と盛り上がっていたが。 反論しようとしたらPL1が「ああ、言うこと聞かないなら自害させます。それは困るよねGM」というので、 GMも「令呪だから、どうしようもない。頼むよ」と何故か俺に折れてくれるように頼まれた。 最後は、世界を救うために誰か1人のロストが確定するシーンで。PL1は容赦なく俺のPCを捨てる事を提案。そのまま俺PCロスト GMはこんな展開じゃないと落ち込んでブツブツ言っていたが、こうなっても仕方ないだろう。 フェイトをあまり知らない人も参加していたが完全に置いてけぼりだったり、上の令呪の使い方と、元がエロゲーである事をGMが教えたんで引いてたよ。 それから別のコンベに参加したんだが、抽選の結果またフェイト卓に入る事になった。 PC1に当たったんだが「PC1は一般人」そのシステムでPCが得られる能力を一切得られない。 当然、普通の判定にも一切修正が乗らず成功しないという悲惨な物だった。出来る事は「令呪」を使って サーバントの能力を強化する事だけだった。(他のPCもサーバントで、NPCのマスターがいたが、俺だけPC2のマスター役だった) 結局、調査も戦闘も盛り上がっている周りを見ているだけというつまらない物で、一日を無駄にした。 そして、オンセでやろうとしたダブルクロスがまたフェイトネタだった。 PC2がサーバント役で、配布点が300点、バックトラック不要、トライブリードなのにエフェクト取得の制限は ピュアブリードいうチート枠で、参加者がPC2を取り合って抽選したんだが、抽選落ちした人が次々と参加辞退して流卓してしまった。 フェイトが好きなのは解るが、それがTRPGとして面白いかちゃんと考えてくれ。 これからフェイトネタをやろうとしているGMがここを見ていたら、その、頼む。 128 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイWW e353-wsBs)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 08 44 11.67 ID sm82fR2O0 フェイトがどうこうってより「各PCの立場が明らかに対等ではない設定」は 気心の知れた同士でなら楽しめるかも知れないが コンベや一見さん集めたオンセでやるのは完全なるアホとしか 129 名前:ゲーム好き名無しさん (アウアウカー Sac7-7AoK)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 08 53 11.28 ID /MLSfZvra [1/2] 少なくともくっ殺展開は元ネタになかったと思うぞ 130 名前:ゲーム好き名無しさん (ワイマゲー MMdf-jsuU)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 08 54 46.33 ID aakiESkVM 漫画原作やアニメ原作を 考えもせずTRPGに落とし込もうとするとこうなるという典型…で片付けるには酷いなあ 131 名前:ゲーム好き名無しさん (ガラプー KK47-lL+H)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 09 05 16.79 ID lC9YOAbAK 同人ゲーの中でも最悪なシステムと面子に当たったと言う感じだな コンベンションで当たりたくはないな 132 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイWW 2304-bjld)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 09 08 07.90 ID 0OZK0a120 そもそも令呪って命令権だけど、命令内容が抽象的になる程強制力が落ちて効かなくなるって設定があるんだが (「自害せよ、ランサー」みたいなのはよく効く) そいつ、原作アニメも見てなくてソシャゲしか知らないじゃなかろうな… 133 名前:ゲーム好き名無しさん (アウアウカー Sac7-7AoK)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 09 24 26.67 ID /MLSfZvra [2/2] そもそもサーバントはその気になれば令呪使う前にマスターブチ殺せるやつらばかりだしなぁ その気にならんのは「聖杯戦争の勝利」っていう利害の一致から「まだ殺す時じゃない」ってだけで ガチで殺されたマスターもざらにいるし 134 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ ff7b-FDN4)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 09 59 56.74 ID Im84sh5C0 エロゲ的展開をこれ見よがしに出してくる奴は嫌いよ もっとひっそりとやってくれ 135 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ 2317-3qL8)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 10 25 12.60 ID aFJUWIPt0 乙 しかし「フェイト」だと元が一般名詞なので特定できない不具合が 136 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイWW ff17-q6Sq)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 10 57 06.63 ID iB0wyhnu0 原作知ってるどうのこうのよりもシステムの練り具合が悲惨すぎるのが理由だと思う あとそーゆーコアな卓は事前募集で参加したい人に参加させてくれ 137 名前:ゲーム好き名無しさん (スップ Sd1f-uPXs)[] 投稿日:2017/01/21(土) 11 58 52.46 ID BchDyfEOd [2/2] 127 乙。すごく乙。 最初のだけでMKP狙えるな。マスターPLは論外としてもGMがアホすぎる「令呪だからどうしようもない」じゃねーよ、どうしようもないのはお前の頭だよ 俺は基本「その場でベストの対応できなくても仕方ない」派だけどこれはないわ。困の片棒担いでどうするよ 138 名前:ゲーム好き名無しさん (アークセーT Sx87-ZNqe)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 12 13 54.01 ID eDTERQ4Ex 132 令呪によるPCロストを盾にしてメタでいうことを聞かせたって話でそ 139 名前:ゲーム好き名無しさん (アウアウカー Sac7-wsBs)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 12 19 03.55 ID iyz1Gc0la 138 だから原作に忠実な設定ならその脅しは意味がないって話でそ 140 名前:ゲーム好き名無しさん (スッップ Sd1f-AVdH)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 12 39 35.22 ID 0WgPW0l+d シナリオ作成段階でシステムの欠陥に気がつかないGMが悪い。 つーか原作でもあったよな、強制命令で無関係の一般人襲って魔力得るようなことも出来るって説明が。 141 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ ff58-u5as)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 12 45 53.19 ID USL6U6pT0 信頼のおけるプレイヤー同士じゃないと容易に所謂「αプレイヤー問題」を引き起こす不平等レギュ シリーズ展開自体が長期化しすぎて「名前ぐらいは知ってる~アニメぐらいなら観た」程度からかなりディープな型月ヲタまでイメージの格差が大きくなりがちなFateシリーズという題材 とまぁ、コンベでやるのに全く向いてない素材を、頭の悪いGMと意地の悪いPLがものの見事に調理してしまったある意味当然の結果というか つーか、Fateシリーズの主人公って一般人出身の設定上弱者でも本当に令呪で支援するしかできなかった奴なんていたっけ。 設定上バイト感覚で雇われた魔術の素養が多少ある程度の一般人でしか無いソシャゲ版主人公ですら結局シナリオで割と動き回ってるような 142 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイW cf5b-Taza)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 13 14 39.78 ID Z9Pj0amX0 [1/3] 133 1作目の時点で「マスター殺してきた」「マスターを殺したいがギリギリ我慢してる」「マスターに殺された」「マスターを裏切れないようにされてる」 と一通り揃ってるのがFateのマスターとサーヴァントの関係だからな 一つ目の報告はPL側はともかく、GMは「別に裏切れるよ?」って普通にアドバイスできるはずなんだよな 悪いがGMも困というしかない 141 居ないね。サブキャラには居るが主人公には居ない ソシャゲのあの主人公も大概一般人(異常者)だし、第一後ろで見てるだけじゃないしなあ そしてTRPGなんだから「できる事がない」キャラHOなんて用意するのはアホだ 143 名前:ゲーム好き名無しさん (アウアウカー Sac7-Rp/E)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 13 22 14.34 ID rPMu1A1Fa 1番目が酷すぎて他が霞む、こういうPLってまともなGMの元で普通の設定のTRPGできるのかな、PC不可のキャラしか選ばず却下したらずっと文句言って叩き出されそう 144 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ 6f24-jsuU)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 13 24 11.22 ID AxollP4+0 反論しようとしたらPL1が「ああ、言うこと聞かないなら自害させます。それは困るよねGM」 もうこの時点で卓抜けても許されるよな というかコンベなら主催呼びつけるレベル 145 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイWW ffbe-oapM)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 14 46 24.90 ID XstvBY7K0 バカに凶器与えたらこうなるのか ていうかコンテンツにグチグチ言う前に最初の卓のPL1に対する報告厚くするべきでは 146 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ 6f7b-3J89)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 15 20 09.05 ID ccrbXxHN0 [1/3] 品性下劣な人間に実質上他者を自由に出来る免罪符与えるとこうなるってサンプルだわな TRPGの悪意による弱さが一番出るところだけにGMもちゃんと危機予測に頭使えよと思うわ 147 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ 6f7b-3J89)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 15 24 23.82 ID ccrbXxHN0 [2/3] 145 報告者的には立て続けにフェイトネタ扱う下手の横好きGMの所為でこのネタが嫌いになった、という部分が大きいのだろうよ 最初のエロゲシチュ困PLどもが論外なのは当然として 150 名前:ゲーム好き名無しさん (ワイマゲー MM67-jsuU)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 17 29 59.47 ID /ELggZDyM TRPGセッションそのものを人質にとる最低最悪のクズだからねえ コンベじゃなかったら即追放でしょこんなの …というか追放されてコンベにきたのか 152 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ 230a-3qL8)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 17 47 55.82 ID HU99sMAr0 127 乙。そんなのに連続で当たるとは…大変だったな あとこの報告読んでもコンテンツ叩きとは思わんよ 元ネタがなんであろうと困が扱えば酷い事になる 困は手にした物全てを凶器に変えるからな(フェイトネタ) 155 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ 6f8c-x36u)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 19 02 50.72 ID i9skEZkL0 [2/2] 145 蛇足ながら追記するよ。 シナリオ途中で、イレギュラーなサーバント(ステイナイトのギル様ポジ)が いるという情報を主催者側の人間から聞けて深く聞こうとしたときに そのNPCが「それにしても、美人なサーバントを呼んだもんだな。」と呟いていたのをPL1が思い出して、 「令呪を以て命ず、セイバー。スカートを上げてケツをこっちに向けろ」と高らかと宣言しやがった。 で、「セイバー くっころ」でググれば出てくる画像を「こんな感じ」とスマホで見せてまわった。 で知っている奴はGM含めて爆笑。PC1が「さぁ、これで全て話してもらおうか?」とNPCに詰め寄ったので。 GMが悪乗りし、シーンが変わって、NPCがタバコ吸いながら「フゥ…」と賢者モードになっているシーンから再開になった。 その時に俺も頭に来たんで「GM、騎士の誇り穢されたんでこいつ(PC2)殺していいですか?」と聞いたんですが、 そこで冒頭の「そっちがそういう態度に出るなら令呪で自害させます。それは困るよねGM」に繋がった。 PL1の事はコンベの主催に報告済み。きっちりブラックリストに入れてもらったから、二次災害は起こらないはず。 156 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ 6f7b-3J89)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 19 14 52.79 ID ccrbXxHN0 [3/3] こんな筈じゃなかったGMも途中までは悪ノリに参加してたのかよ… 157 名前:ゲーム好き名無しさん (スップ Sd1f-uPXs)[] 投稿日:2017/01/21(土) 19 17 18.13 ID vp99BZdnd [1/4] 155 補足乙 GMも思いきり困だよ、それ 「こんな展開」に自分も加担してるんじゃん 「悪意に鈍感な奴は時として悪意ある奴並みに厄介なことがある」って見本だね 158 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ c33c-SmTw)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 19 26 39.11 ID m7/C8ps70 気になるのが、その令呪とやらが必須の同人ゲーでもないのに 嫌な展開になっても令呪を無しにできないGM。 そんなに、自分の考えたルールとsituationが好きか(笑) 159 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ 6f5b-3qL8)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 19 27 06.01 ID 5mvY8YiH0 どう考えてもGMとPLが共謀した結果なんだけど、どの辺が「こんな展開じゃない」だったんだろうなぁ 160 名前:ゲーム好き名無しさん (スップ Sd1f-uPXs)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 19 51 31.02 ID vp99BZdnd [2/4] 好意的に解釈して「こんな展開」が「誰がロストするか」 161 名前:ゲーム好き名無しさん (スップ Sd1f-uPXs)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 20 04 49.17 ID vp99BZdnd [3/4] 途中で送ってしまった 「こんな展開」が「誰がロストするか葛藤して欲しかったのにあっさり一人見捨てられた」って展開のことだとしよう それでも自分のサーヴァントの体を売らせるクソマスターのRPを許可した時点でこうなるに決まってる 落ち込みたいのはサーヴァントPL(報告者)の方だっつーの セッション潰したくないのは分かるが「自分の楽しみのために他人を嫌な思いさせていい」なんて思ってる奴が参加した時点で潰れてるようなもんなんだよなあ 自分の好きな作品の設定に従いたいのも分からなくもないけど、自分の好きな作品が嫌がらせの道具にされるのはいいのかと 162 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ ff3c-SmTw)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 20 14 31.25 ID ntfNEWiT0 [2/3] クズと下手とか困とかそういう以前に、ただ単純に「気持ち悪い」の一言だなあ>画像を見せて回る もうその時点で遠慮なく「自害命令ですね、はい死んだ。俺は帰りますんであとご自由に」で退席して、 主催に報告した上で帰ってもいいレベル 164 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイWW a3c9-Q1sS)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 20 41 22.81 ID SBuNdzYL0 俺はFate未プレイだけど、友人はFate面白いけどエロシーンは邪魔って言ってたし、 アニメは見たけど18禁のシーンのあるゲームは未プレイって層も結構いるだろうから 元がエロゲなんだからエロ展開は当然覚悟しとけってのはおかしい 165 名前:ゲーム好き名無しさん (アウアウカー Sac7-7AoK)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 20 43 14.42 ID htPTH/xra [1/2] ぶっちゃけエロじゃない作品の方がもう九割以上だからな 166 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ f37b-JQ1R)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 20 54 49.41 ID s/mPBfmF0 ナイトウィザードもエロゲ化されたんだから事前にNWやりますって言われてたら理不尽な扱いされても同情出来ないとな 170 名前:ゲーム好き名無しさん (ワッチョイ a37b-aDhR)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 22 19 06.02 ID LQ5icl6s0 [2/2] 運営に報告して出禁食らわせても怒られんよな R18って卓ならともかく絶対表記いれてないだろ 155グッジョブ 171 名前:ゲーム好き名無しさん (スップ Sd1f-uPXs)[sage] 投稿日:2017/01/21(土) 22 28 41.48 ID vp99BZdnd [4/4] エロゲが元ネタ以前にTRPGなんだからエロ妄想垂れ流す前に、やられた方がどう思うか想像しろって話だけどな 報告者以外にエロゲ原作と知って引いてたPLもいたんだし 引いてたPLに関しては補足見た後だと地味に可哀想だな なんか報告者以外ウケてた印象あるけど「知ってる奴はGM含め爆笑」てなってるからこの時ドン引きしてたと思われる スレ446